英語学習の中で混乱しやすいのが、同じ「私たち」という意味を持つweとusの使い分けです。
見た目も意味も似ているため、なんとなく使ってしまいがちですが、実はこの2つには明確な文法的役割の違いがあります。
この記事では、weとusの意味や使い方、そして両者の違いをわかりやすく解説します。
英語の文章で自然に使いこなすためのポイントもあわせて紹介しますので、英会話や英文ライティングのスキル向上に役立ててください。
weとは
weは「私たち」という意味を持つ代名詞で、文法上は主格に分類されます。
主格とは、文章の「主人公」、つまり主語の位置にくる単語のことです。
英語では、誰が動作を行っているのかを示す重要な役割を持ちます。
例えば
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We are friends.(私たちは友達です)
この場合、動作や状態の中心は「私たち」であり、weが文の主語になっています。
weは複数の人を含む自分自身を指すため、日常会話からビジネス英語まで幅広く使われます。
また、主語の位置にしか使えないため、目的語として用いる場合はusに形を変える必要があります。
英語では、このように代名詞の形が文中の役割(格)によって変化するため、weの位置や役割を理解することは英文を正しく作る上で不可欠です。
weという言葉の使い方
weは主に、話し手を含む複数人が主語になる場面で使います。
フォーマル・カジュアルを問わず広く用いられ、スピーチや文章でも頻繁に登場します。
動作や状態の主体が「私たち」であるときは、迷わずweを選びましょう。
weの使い方の例
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We live in Tokyo.(私たちは東京に住んでいます)
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We will help you.(私たちはあなたを助けます)
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We enjoy traveling.(私たちは旅行を楽しみます)
usとは
usも「私たち」という意味を持ちますが、文法的には目的格に分類されます。
目的格とは、動作や行為の対象となる単語のことです。
つまり、文章の中で「〜を」「〜に」にあたる部分に使われます。
例えば
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She invited us to the party.(彼女は私たちをパーティーに招待しました)
ここで動作を受けているのは「私たち」であり、usが目的語になっています。
目的格にはさらに「直接目的格」と「間接目的格」があり、usはどちらにも使えます。
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間接目的格例:He gave us a gift.(彼は私たちにプレゼントをくれた)
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直接目的格例:They saw us yesterday.(彼らは昨日私たちを見ました)
usという言葉の使い方
usは、話し手を含む複数人が動作の対象になる場面で使います。
主語にはできないため、常に動詞や前置詞の後に置かれます。
会話や文章で「〜を」「〜に」という意味を表すときはusが適切です。
usの使い方の例
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Please call us tomorrow.(明日私たちに電話してください)
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He told us a funny story.(彼は私たちに面白い話をしてくれました)
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They are looking at us.(彼らは私たちを見ています)
weとusの違いとは
weとusの違いは、文中での役割にあります。
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we=主格(文の主語になる)
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us=目的格(動作を受ける対象になる)
簡単に言えば、weは「行動する側」、usは「行動される側」です。
例えば、
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We like music.(私たちは音楽が好きです)→主語=we
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Music makes us happy.(音楽は私たちを幸せにします)→目的語=us
英語では、日本語のように助詞を変えるだけでなく、代名詞そのものが役割に応じて形を変えます。
このため、主語の位置ではwe、目的語の位置ではusを使わなければなりません。
また、「格」という考え方は英語学習において非常に重要です。
格を正しく理解することで、文法ミスを防ぎ、自然な英語を話すことができます。
人称代名詞にはこのほかにも所有格(our:私たちの)や所有代名詞(ours:私たちのもの)などがあり、合わせて覚えることで英語表現の幅が広がります。
まとめ
weとusはどちらも「私たち」を意味しますが、文法的な役割が異なります。
weは主語として使う主格で、行動する側を表します。
一方、usは目的語として使う目的格で、行動される側を表します。
この違いを理解することで、英語の文章がより正確で自然になります。
人称代名詞の格変化は英語の基礎ですので、weとusだけでなく、他の代名詞の格もあわせて覚えることをおすすめします。
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