英語には似たような意味を持つ表現が多くありますが、その中でも混同しやすいのがvariousとa variety ofです。
どちらも「さまざまな」「多様な」と訳されることが多いですが、実はその使い方やニュアンスには明確な違いがあります。
本記事では、variousとa variety ofの違いについて、意味、使い方、例文を交えて分かりやすく解説していきます。
英語学習者やビジネス英語を使う方にとっても役立つ内容です。
variousとは
variousは、形容詞として使われ、「違った」「色々な」「多様な」「変化に富んだ」「幾多の」など、複数の異なる意味合いを持つ言葉です。
これらに共通するのは「数も種類も多い」という概念です。
具体的には、次のような意味で使われます。
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違った:それぞれ異なる特徴を持つものが複数ある
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色々な・種々の:多くの種類が存在している状態
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多様な・多方面の:さまざまなジャンルや分野に渡っていること
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変化に富む:単調でなく、バリエーションがある
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幾多の・いくつかの:量が多い、もしくは一定以上ある状態
このように、variousは「多くのものが存在し、それらが異なっている」状況を表すときに使われます。
文章では主に名詞を修飾し、「various + 複数名詞」の形で用いられます。
また、副詞形はvariouslyで、「さまざまに」「多様に」という意味になります。
variousという言葉の使い方
variousは、以下のような場面で使われます。
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複数の異なるものを並べる時:違った種類のものを列挙したい場合
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多様性を強調したい時:話題や対象が幅広いことを伝える際
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色彩や形などに違いがある状況:見た目に変化がある場合
例:variousの使い方
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There are various flowers in the garden.
(庭には数多くの種類の花が咲いていた) -
I saw neon lights in various colors.
(私はさまざまな色のネオンライトを見た) -
We talked about various topics.
(私たちはさまざまな話題について語り合った)
a variety ofとは
a variety ofは、「色々な」「多様な」という意味で使われる熟語的な表現です。
直訳すれば「さまざまな種類の~」となり、特に「変化に富んでいること」「多様性」を強調する時に使われます。
文法的には「a」がついていますが、後に続く名詞は常に複数形になります。
なお、名詞単体のvarietyは「多様性」「多種」「異種」「色とりどり」といった意味があり、文脈により柔軟に意味が変わる語です。
a variety ofは、「いろいろな種類があるが、それぞれが異なっている」というニュアンスを含んでいます。
単に量が多いというよりも、それぞれが個性的で多様な性質を持つことがポイントです。
a variety ofという言葉の使い方
a variety ofは、次のような文脈で使われます。
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才能やスキルが多彩であることを表す時
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用途が多様であることを説明する時
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異なるタイプのものを集めた状況を述べる時
例:a variety ofの使い方
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She has a variety of talents.
(彼女は多様な才能を持っている) -
It is very useful in a variety of ways.
(それは何かにつけて役に立つ) -
He has collected a variety of stamps.
(彼は実にさまざまな切手を収集している)
variousとa variety ofの違いとは
variousとa variety ofは似たような意味を持つ言葉ですが、その使い方やニュアンスには明確な違いがあります。
まず、variousは「数も種類も多い」ことに重点を置いた形容詞です。
対象となる物の数が多く、それらが異なっていることを自然に表現します。
一方で、a variety ofは「多様性」や「変化の豊かさ」に焦点を当てた表現です。
つまり、「さまざまな種類が集まっていて、それぞれが特徴的である」ことを強調したいときに使います。
文法面でも違いがあります。variousは形容詞単体で名詞を修飾し、「various books」「various ideas」のように使います。
一方、a variety ofはセットで用いる決まった表現であり、「a variety of products」「a variety of opinions」といったように、必ず「複数形の名詞」が後ろに続きます。
また、意味の違いも明確です。variousは「たくさんの種類がある」ことを淡々と伝えるのに対し、a variety ofは「それぞれが違っていて、しかも変化に富んでいる」というニュアンスが強くなります。
たとえば、同じ「いろいろな花がある」という状況を表す場合でも、「various flowers」は「たくさんの種類の花」という事実を伝えますが、「a variety of flowers」と言えば「多種多様な花が揃っていて、それぞれが個性的で違っている」といった印象を与えます。
つまり、どちらを使うかは、**「量と種類の多さ」を伝えたいのか、「変化や多様性」**を強調したいのかによって選ぶべき表現が異なるのです。
まとめ
今回はvariousとa variety ofの違いについて詳しく解説しました。
variousは、「数も種類も多い」ことを表す形容詞で、対象が複数かつ異なるものを指します。
一方、a variety ofは、「変化に富んだ」「多様性のある」ことを強調する表現で、それぞれが異なっている点に重きを置いています。
両者は似ていても使い分けが必要です。英語を正確に使いこなすために、この違いをしっかり押さえておきましょう。
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