英語の語彙には、似た意味を持つ単語が数多く存在し、どれを使えばいいのか迷うことも多いですよね。
今回取り上げるのは、いずれも「世界的な」「全体的な」ニュアンスを持つ英単語、universal と global です。
どちらも「全体を対象とする」という意味合いを含んでいますが、実際には使われる場面やニュアンスに大きな違いがあります。
この記事では、それぞれの意味と使い方、そして両者の違いを具体的に解説します。
universalとは
universal は「すべてに共通する」「万人に当てはまる」という広がりのある意味を持つ形容詞です。
英語圏で使用される際には、ある特定のグループや地域に限定されることなく、広く全人類・全世界・全宇宙に共通するという概念を含みます。
主な意味は以下の通りです。
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全ての人々の
国籍や人種に関係なく、誰にでも当てはまるという意味です。
例:「人権は universal な価値である」
-
広く行われている
特定の地域や文化を超えて、多くの人々の間で一般的に行われていること。 -
全宇宙の・全世界の
物理的なスケールで、地球を超えて宇宙全体に関係することを指す場合もあります。 -
至るところにある
場所を問わず存在するという意味で、地域性に左右されない概念を示します。 -
普遍的な
時代や状況が変わっても常に成り立つ基本的な真理や法則に使われます。
これらの意味に共通しているのは、「限定されず、全体に共通する」という考え方です。
つまり、universal は、文化や国、時間などの制約を超えて、広く一貫して適用される性質を持った言葉です。
universalという言葉の使い方
universal は形容詞として、主に「普遍的な」「全体に通用する」といった意味で使われます。
また、名詞形である universe は「宇宙」「全世界」などを意味し、日常生活でも「ミスユニバース」などの形で耳にすることがあります。
英語圏では、文化や社会を問わず受け入れられる事柄を表現する時に使われることが多い単語です。
例:universalの使い方の例を3つ紹介
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This concept is universal.
→ この概念は万国共通だ。 -
It is said English is a universal language.
→ 英語は共通言語と言われている。 -
This is a universal rule.
→ これは普遍的なルールだ。
globalとは
global は、主に「地球全体に関わる」「全世界的な規模で起こる」ことを意味する形容詞です。
universal よりも、より物理的・地理的な「世界」「地球」に焦点を当てている点が特徴です。
主な意味は次の通りです。
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地球全体の
ある出来事や課題が世界中に関わるものであること。
例:「地球温暖化は global な問題である」
-
球状の
形状として球体、あるいは地球儀のような形を指す際に使われます。 -
包括的な・全体の
すべてを網羅し、ひとまとめにしている様子を表す意味でも使われます。
global は、「全世界を対象とする」「世界的規模の」という明確な地理的イメージを持っており、現代ではビジネス・環境・経済・政治など多くの分野で頻繁に使われています。
globalという言葉の使い方
global は形容詞として使われ、「国際的な」「世界中の」という意味で使われることが多く、地球規模で展開するプロジェクトや問題に対して用いられます。
名詞形は globe で、「地球」「世界」「地球儀」などを意味します。
なお、glove(手袋)とは異なる単語なので混同には注意が必要です。
例:globalの使い方の例を3つ紹介
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We must have a global standard.
→ 我々は国際的基準を持つべきだ。 -
We have to make more effort to prevent global warming.
→ 地球温暖化を防ぐためにもっと努力すべきだ。 -
Global population is decreasing.
→ 世界的な人口は減少している。
universalとglobalの違いとは
universal と global は、いずれも「全体的な」「広範囲に関わる」イメージを持っていますが、その使われ方や焦点には明確な違いがあります。
universal は「文化や時代、地域を問わず、あらゆる場所・人・状況に共通して当てはまるもの」を指します。
たとえば、人間の基本的な権利、言語、ルール、価値観などに使われることが多く、「普遍的な真理」や「人類共通のテーマ」に関連する場面で使われます。
一方、global は「地球全体を対象とする」「物理的に全世界に関わる」事象を意味します。
たとえば、地球温暖化、国際経済、パンデミック、インターネットなど、明確に地球上のあらゆる地域を含むことが前提となるケースに使用されます。
また、universal は価値観や理念といった抽象的な内容に多く使われるのに対して、global は現実世界の物理的なスケールや事象に適用されることが多いです。
例えば、「universal values(普遍的価値観)」は人間に共通する理念を意味し、「global issues(地球規模の問題)」は環境や経済など、実際に地球全体に影響を及ぼす具体的な問題を表します。
つまり、universal は「すべてに共通する考え方やルール」、global は「地球上全域に関係する具体的な範囲」という使い分けができるのです。
まとめ
universal は「すべてに共通する」「普遍的な」性質を表す言葉で、価値観やルール、原則などに使われます。
対して、global は「地球規模の」「世界的な」という意味で、国際的な問題や地理的な広がりを持つテーマに使われます。
この2つの言葉の違いを理解することで、より的確に英語を使い分けることができるようになります。
英語表現の精度を高めるためにも、文脈に応じた適切な単語選びを心がけましょう。
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