英語を勉強していると、「全く」「完全に」といった意味で似たような単語に出会います。
中でもtotallyとabsolutelyは、どちらも強調の副詞として使われることが多く、一見すると意味や使い方に違いがないように見えるかもしれません。
しかし、実際にはニュアンスや使用される文脈に微妙な違いがあります。
本記事では、totallyとabsolutelyの意味や用法、そしてその使い分けについて、具体例とともに詳しく解説していきます。
これを読めば、英語表現の幅がぐっと広がります。
totallyとは
totallyは副詞で、「全く」「ことごとく」「すっかり」といった意味を持ちます。
共通しているのは、「すべてを含めてその状態である」ことを示している点です。
つまり、ある事象や状態が部分的ではなく、全体としてそうであると強調する場合に使います。
たとえば、「完全に理解している」「すっかり忘れた」「性格が全く違う」など、全体的にその通りであることを表す場面で活用されます。
totallyの語源となる形容詞total(トータル)も「合計の」「全体の」という意味を持ち、日本語でもおなじみの単語です。
ただし、注意点としてtotally自体には「合計して」という意味はありません。
数量的な合計を示すには、in totalという表現が適切です。
totallyという言葉の使い方
totallyは、話し手の感情や意見を強調したいときに便利な表現です。
日常会話やカジュアルな場面で頻繁に使われ、ポジティブ・ネガティブどちらの文脈にも対応できます。
例:
-
I totally understand what you say.
(あなたの言っていることは全くもって理解できます) -
We have totally different personalities.
(私たちは性格がことごとく違うね) -
I totally forgot that.
(それ、すっかり忘れてたよ)
absolutelyとは
absolutelyも副詞で、「絶対に」「完全に」「まさにその通り」といった意味で使われます。
こちらは、「間違いなくそうである」という確信や断定を含むニュアンスが強い言葉です。
つまり、疑いようがない、100%確実にそうだという意図を伝えたいときに使います。
形容詞形はabsoluteで、「絶対的な」「完全な」「無条件の」といった意味を持ちます。
この語からも分かるように、absolutelyは断言や肯定、否定をより強くするために使われるのが特徴です。
また、会話の中で相手の意見に強く同意したいとき、「Yes.」の代わりに「Absolutely.」と単独で返答することもよくあります。
absolutelyという言葉の使い方
absolutelyは、話し手の強い意志や信念、または事実に対する確信を伝える際に用いられます。
ビジネスやフォーマルな場面から、日常会話にまで幅広く使われています。
例:
-
It is absolutely impossible.
(それは絶対に不可能だ) -
She absolutely will win a prize.
(彼女は間違いなく賞を取るだろう) -
The sky was absolutely blue.
(空はまさしく青かった)
totallyとabsolutelyの違いとは
totallyとabsolutelyはいずれも「完全に」や「全く」と訳されることが多い副詞ですが、それぞれの使い方には明確な違いがあります。
まず、totallyは「全部ひっくるめてそうである」という状態を表現する言葉です。
何かが部分的ではなく、全体として一貫した性質や状況にあるときに使います。
たとえば、「完全に違う」「すっかり忘れた」「全く理解している」など、行動や感情の範囲が広がっているケースに使われることが多いです。
一方で、absolutelyは「間違いなくそうである」「確信がある」といった断定や強い肯定を示す言葉です。
使い方としては、「絶対に」「まさにその通り」といった意味合いで、相手の発言を全面的に肯定したり、自分の意見を強調したりする場面で使われます。
また、会話の返答として「Absolutely.(もちろんです)」のように単独で使えるのはabsolutelyの特徴です。
totallyはこのような返答にはあまり用いられません。
さらに、使われる文のスタイルにも若干の違いがあります。
totallyはややカジュアルな印象があり、若者言葉やくだけた会話で好まれる傾向があります。
対して、absolutelyはフォーマル・インフォーマル両方の場面に対応できる万能な語彙です。
例文で比べると以下のようになります:
-
I totally forgot your birthday.(すっかり君の誕生日を忘れていた)→ 状態の変化や行動
-
That’s absolutely true.(それはまさにその通りだ)→ 発言や意見への強い同意
このように、どちらも強調表現ではありますが、使用目的や文脈によって使い分けることが重要です。
まとめ
totallyとabsolutelyはどちらも「完全に」「全く」と訳される英語の副詞ですが、それぞれニュアンスと使い方に違いがあります。
totallyは「全体的にその状態であること」を表現する言葉で、行動や状況を広く包括する場面に適しています。
一方、absolutelyは「間違いなくそうである」と確信や断定を強く伝える表現で、意見や返答での強調に最適です。シーンに応じて適切に使い分けることで、より自然で説得力のある英語が身につきます。
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