英語を学んでいると、「言う」という意味を持つtoldとsaidの使い分けに迷うことはありませんか?
どちらも似たような意味に見えますが、使い方には明確な違いがあります。
この記事では、toldとsaidの基本的な意味から具体的な使い方、そして両者の違いについて詳しく解説します。
英会話や英作文において自然な表現を身につけたい方は、ぜひ参考にしてください。
英語力をワンランクアップさせるためのポイントが満載です。
toldとは
toldは動詞tellの過去形および過去分詞形で、誰かに「情報や指示、物語などを伝える」ことを意味します。
つまり、相手がいて、その相手に何かを伝えた行為を表します。
主な意味は以下の4つです。
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話した・述べた
例:誰かに具体的な内容を伝える。 -
知らせた・伝えた
例:情報やニュースなどを人に伝達する。 -
言いつけた・命じた
例:上司や親などが相手に何かをするように伝える。 -
見定めた・確信を持って述べた
例:状況や事実を確信して言う場合。
これらに共通するのは「人に向けて情報を伝える」という点です。
話し相手(受け手)がいることが前提となり、「誰に言ったのか」が非常に重要なポイントになります。
toldという言葉の使い方
toldは、相手が存在し、その相手に何かを伝えたという文脈で使われます。
そのため、toldを使う場合は必ず「誰に(to誰)」が明示されているのが特徴です。
次のような場面でよく使われます。
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相手に真実や事実を伝えるとき
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行動の指示や命令を伝えるとき
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助言や注意を与えるとき
toldの使い方の例:
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She told me a truth.(彼女は私に真実を話した)
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The boss told him what to do.(上司は彼にすべきことを伝えた)
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I told her not to go there.(私は彼女にそこへ行くなと伝えた)
saidとは
saidは動詞sayの過去形および過去分詞形で、「言葉を発する」「話す」といった意味を持つ動詞です。
toldと違って、相手に伝えることよりも、「言葉そのものを口に出した」という行為に重きが置かれています。
主な意味は以下の通りです。
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言った・話した
単に言葉を発したことを表します。 -
唱えた・暗唱した
記憶した言葉や決まり文句を声に出すときに使います。 -
繰り返し言う・小言を言う
相手にしつこく言い続けることを示す場合もあります。 -
頼んだ・依頼した
何かしてほしいことを「言った」という意味でも使われます。
これらすべてに共通しているのは、「内容を口にした」という点です。
相手に伝わったかどうかよりも、「何を言ったか」に焦点があります。
saidという言葉の使い方
saidは話し手がどんな言葉を言ったか、その「発言内容」に焦点を当てたい時に使います。
相手に向けた発言かどうかは関係なく、会話の内容や文脈によって柔軟に使えるのが特徴です。
次のような場面で使われます。
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誰かが何かを言ったという事実を表現したいとき
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発言の引用をするとき
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文脈で相手が特定されていなくてもよい場合
saidの使い方の例:
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He said something to her.(彼は彼女に何かを言った)
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I said not to drink.(私は飲むなと言った)
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You said so.(あなたがそう言ったんだよ)
toldとsaidの違いとは
toldとsaidの違いは、「相手が明示されているかどうか」と「発言の焦点が何か」にあります。
1. 相手が必要かどうか
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toldは「誰に言ったか」が必須です。
told me, told her, told usなど、伝える相手が明確に存在します。
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saidは、相手がいてもいなくても構いません。
単に「言った」という動作そのものに注目しています。
2. 焦点の違い
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toldは「情報や命令などの内容を伝える」ことが目的です。
受け手の存在が重要です。
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saidは「発言行為」に重きが置かれており、言った内容そのものに焦点があります。
3. 文法的な特徴
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toldは後に**人(目的語)**が続きます:told me、told him など。
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saidは後に内容やセリフが続きます:said something、said so、said that など。
相手を入れたい場合は to someone とします(例:said to me)。
使い分けの例
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She told me to be careful.(彼女は私に気をつけろと言った)
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She said to be careful.(彼女は気をつけろと言った)
どちらも意味は似ていますが、toldは「私に向かって言った」ことが明確です。
まとめ
toldとsaidの違いは、発言の焦点と目的語の有無にあります。
toldは「誰かに対して情報や指示を伝える」ときに使い、相手が文の中で必ず必要です。
一方、saidは「何かを口に出して言った」という行為そのものに重点を置き、相手を明示しなくても使えます。
この違いを正しく理解することで、より自然で正確な英語表現ができるようになります。
英語の会話や文章で頻出する両単語を正しく使い分けて、自信を持って表現しましょう。
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