英語学習をしていると、似た意味を持つ単語に出会い、その使い分けに迷うことがあります。
succeedとinheritもその代表例です。
どちらも「受け継ぐ」というニュアンスを含みますが、実際には使われる場面や意味が異なります。
本記事では、それぞれの正確な意味と使い方、そして混同しやすいポイントをわかりやすく解説します。
英会話やTOEIC対策にも役立つ内容ですので、最後まで読んで自信を持って使い分けられるようになりましょう。
succeedとは
succeedは、主に「(人の地位や役職を)引き継ぐ」「継承する」「後任となる」という意味を持つ動詞です。
たとえば、国王や社長、リーダーなどの地位を正式に引き継ぐ場面で使われます。
また、もう一つの大きな意味として「成功する」「うまくいく」という用法もあります。
この単語は歴史的・公式な場面で用いられることが多く、単なる物やお金ではなく、人のポジションや役割に焦点が当たります。
さらに、文法的なポイントとして「〜することに成功する」という意味を表す場合は succeed in doing の形を取ります。
たとえば「彼は計画を実行することに成功した」という場合は He succeeded in carrying out the plan. と表現します。
誤って succeed to do としてしまうのはよくある間違いなので注意が必要です。
succeedという言葉の使い方
succeedは、地位や役職の引き継ぎ、または努力の結果として成功を収める状況で使われます。
ビジネスや歴史的な文章、公式発表などフォーマルな場面でも頻繁に登場します。
また、対義語は fail(失敗する)で、「〜することができなかった」という場合は fail to do を使います。
succeedの使い方の例
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The prince succeeded to the throne.(皇太子が王位を継承しました)
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Who will succeed Mr. Tanaka as editor?(編集長として田中氏の後任となるのは誰ですか)
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She succeeded in solving the problem.(彼女はその問題を解決することに成功しました)
inheritとは
inheritは「財産や性質を受け継ぐ」「遺産を相続する」という意味を持つ動詞です。
特に、遺言や法律に基づき財産を受け取る場合、または親から遺伝的に性質や特徴を受け継ぐ場面で使われます。
この単語はフォーマルな法律用語としても使われますが、日常会話でも「外見や性格を親から受け継いだ」といった意味でカジュアルに使われます。
たとえば「彼は父親の青い目を受け継いだ」という場合にも inherit を用います。
なお、inheritは「地位の継承」ではなく、物質的・性質的なものを受け継ぐ場合に限られるため、succeedとは使い分けが必要です。
inheritという言葉の使い方
inheritは、遺産や遺伝的特徴の受け継ぎを表す際に使用します。
会話や文章の中で「from〜(〜から)」を伴って、誰から受け継いだのかを明示することが多いです。
法律、家族、遺伝学など幅広い分野で使われます。
inheritの使い方の例
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I inherited a large fortune from my mother.(私は母から莫大な財産を相続しました)
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Tom inherits blue eyes from his father.(トムは父親から青い目を受け継ぎました)
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She inherited her mother’s talent for music.(彼女は母親の音楽の才能を受け継ぎました)
succeedとinheritの違いとは
succeedとinheritはいずれも「受け継ぐ」という意味を持ちますが、対象となるものが異なります。
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succeedは、人の地位や役職を引き継ぐことを意味します。
王位、社長、リーダー、編集長など、社会的な立場や役割の継承が対象です。
また、「成功する」という別の意味も持っています。
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inheritは、財産や性質、遺伝的特徴など物質的・性格的なものを受け継ぐ場合に使われます。
こちらは法律や遺伝に関連する文脈で頻出します。
たとえば、王位継承について話す場合は succeed to the throne を使いますが、財産や才能を受け継ぐ場合は inherit a fortune や inherit talent という形になります。
このように、両者は「継ぐ」という共通点がありながらも、対象の性質によって明確に使い分ける必要があります。
英語学習では、文脈をよく理解し、相手に正しく意味が伝わる表現を選ぶことが重要です。
まとめ
succeedは地位や役職を引き継ぐ、または成功するという意味を持ち、inheritは財産や性質を受け継ぐ場合に使われます。
両者は「受け継ぐ」という点で共通していますが、対象や文脈が異なります。
英会話や試験では、この違いを理解して使い分けることが大切です。
今回の解説と例文を参考に、正確な英語表現を身につけましょう。
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