英語学習者にとって、「still」と「yet」という単語は似た意味に思えますが、使い方には大きな違いがあります。
どちらも「まだ」という意味を持ちますが、それぞれ異なる文脈で使用されます。
本記事では、これらの違いを具体的に解説し、適切な使い方を身につけられるようにご紹介します。
これを理解することで、より自然で正確な英語表現ができるようになるでしょう。
stillとは
stillは、主に副詞として使われ、「まだ」「今でも」「継続している」という意味を持ちます。
stillは、「静止」「停止」を意味する形容詞や動詞としても使われますが、ここでは副詞としての使い方に焦点を当てます。
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継続している状態を表す「まだ」
stillは、「何かが今も続いている」というニュアンスで使われます。
例えば、ある動作や状態が今も続いていることを強調したい時に使います。
例:
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She is still listening to music.(彼女はまだ音楽を聴いている)
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I’m still awake.(私はまだ起きている)
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I’m still not good at playing soccer.(私はまだサッカーが得意ではない)
上記の例では、どれも「今もその状態が続いている」という意味を強調しています。
この「継続」のニュアンスがstillの特徴です。
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「not」の後に使われる語順
否定文で使う際、stillは「not」の後に来ます。
例えば、I’m not still tiredではなく、I’m still not tiredという語順になります。
stillを前に置くことで、「まだ〜していない」という継続的な意味合いが強調されます。
stillという言葉の使い方
stillは、現在の状態が変わらずに続いていることを強調する場合に使います。
以下の例でその使い方を見てみましょう。
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I’m still waiting for her reply.
彼女の返事をまだ待っているという意味で、待つことが継続していることを表現しています。 -
It’s still raining outside.
外ではまだ雨が降り続いているという意味です。 -
He is still not interested in that topic.
彼はそのトピックにまだ興味を持っていないという意味です。
このように、stillは「今も」「変わらずに続いている」という意味で使います。
yetとは
yetも副詞で、「まだ」「もう」といった意味を持ちますが、stillとは異なる文脈で使われます。
特に、yetは「これから起こる予定の事柄に対して、まだそれが実現していない」という意味合いを強調します。
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「まだ(〜していない)」という意味
yetは、主に否定文や疑問文で使われ、「まだ〜していない」「もう〜したか?」という意味を表します。
例:-
I haven’t finished my homework yet.(私はまだ宿題を終わらせていない)
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Have you made your schedule yet?(もう予定を立てましたか?)
これらの文では、話し手が期待しているが、現時点ではそれが実現していないというニュアンスが含まれています。
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現在完了形との併用
yetは特に現在完了形と一緒に使われることが多いです。
これは、過去の時点から今に至るまでに起こっていない出来事について話すときに使います。
例:
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She hasn’t called me yet.(彼女はまだ私に電話をかけていない)
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Have they finished the project yet?(彼らはまだプロジェクトを終わらせていませんか?)
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yetという言葉の使い方
yetは、「まだ〜していない」「もう〜しましたか?」という疑問文や否定文でよく使われます。
以下の例を見てみましょう。
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She hasn’t arrived yet.
彼女はまだ到着していないという意味です。 -
Have you seen that movie yet?
あなたはその映画をもう観ましたか? -
They haven’t decided yet.
彼らはまだ決定していないという意味です。
このように、yetは主に否定文や疑問文で使われ、「まだ〜していない」「もう〜しましたか?」という意味で、未来の出来事や現在完了形での未達成な事柄を表現します。
stillとyetの違いとは
stillとyetはどちらも「まだ」という意味がありますが、その使い方には明確な違いがあります。
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継続性 vs 未完了
stillは「今も続いている状態」を強調する場合に使われ、動作や状態が現在も継続していることを示します。
例えば、「私はまだ起きている」や「彼女はまだ音楽を聴いている」のように、現在進行中の状態を表現 します。
一方で、yetは「まだ起きていない」「もう〜したか?」という意味で、未来の出来事や未実現の事柄を表す際に使います。
特に、否定文や疑問文で用いられることが多いです。
「まだ宿題を終わらせていない」「もう予定を立てましたか?」という表現に見られるように、yetは「起こるべきことがまだ起きていない」ことを強調します。
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文法的な使い分け
stillは肯定文や否定文で使うことができ、状態が継続していることを表現しますが、yetは主に否定文や疑問文で使われ、何かが未だに実現していないことや、まだ行われていないことを示します。 -
現在完了形との関係
yetは現在完了形と一緒に使うことが多いですが、stillは現在完了形とはあまり結びつきません。
stillは、動作や状態の継続を強調する際に使われるのに対し、yetは「まだ〜していない」という形で、未 完了の状態を表現する際に使います。
まとめ
stillとyetは、どちらも「まだ」という意味を持ちますが、使い方には重要な違いがあります。
stillは、何かが「今も続いている」状態を強調する時に使われ、特に肯定文や否定文でよく使われます。
一方、yetは「まだ〜していない」「もう〜しましたか?」という形で、主に否定文や疑問文で使われ、未来の出来事や未達成の事柄に焦点を当てます。
これらの違いを理解して使い分けることで、英語表現をより自然で正確にすることができます。
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