英語で「理由」や「原因」を表す単語には、reasonとcauseというよく似た言葉があります。
一見同じように使われているように見えますが、この2つの単語には明確な違いがあります。
日常会話やビジネス、学術的な文章でも頻出するこれらの単語を正しく使い分けることは、英語力向上に欠かせません。
この記事では、reasonとcauseの違いについて意味・使い方・具体的な例文を交えて詳しく解説します。
reasonとは
reasonは「理由」「根拠」「理性」「前提」など、論理的な思考や道理に基づいた説明を意味する単語です。
何かが起こった背景や、行動の裏にある正当な理由を説明するときに使われます。
また、感情ではなく思慮深い判断や説明が求められる場面で使われることが多いのが特徴です。
意味の幅も広く、単なる説明にとどまらず、「申し開き」や「理性」といった精神的・論理的な意味も持ちます。
さらに、「reasonable(理にかなった)」などの形容詞形としても派生し、日常英会話やビジネスでも非常に頻繁に用いられる単語です。
reasonという言葉の使い方
reasonは、ある行動や事実に対する論理的な根拠や弁明、または理性的な判断の際に使われます。
道理を踏まえて説明する場面での使用が基本です。
例:
-
I don’t know the reason for his absence.
(私は彼が欠席した理由を知りません) -
This is a reason why I can speak English.
(これが私が英語を話せる理由です) -
I have a reason to complain.
(私は文句を言うだけの理由があります)
causeとは
causeは「原因」「動機」「きっかけ」といった意味を持つ単語で、ある結果や出来事を引き起こした直接的な要素を指します。
reasonが論理的・理性的な説明であるのに対し、causeはより現実的・物理的な出来事の起因を表現する場合に使われます。
さらに、causeは名詞として「主義」「運動の目的」など抽象的な意味でも使われるほか、動詞としては「引き起こす」「〜の原因となる」といった使い方もできます。
したがって、出来事の「きっかけ」や「誘因」にフォーカスを当てる際に非常に適した表現です。
causeという言葉の使い方
causeは、何らかの現象や結果が発生した「元」や「要因」を説明する場面で使われます。
特にトラブルや問題が起きたとき、その「きっかけ」や「原因」を説明するために使われるのが一般的です。
例:
-
It caused my mother anxiety.
(それが母に心配をかけてしまった) -
There is no cause for your anger.
(あなたが怒る理由はありません) -
It causes a big trouble between you and her.
(それはあなたと彼女の間に大きなトラブルを引き起こします)
reasonとcauseの違いとは
reasonとcauseの違いは、「なぜそうなのか」という説明に焦点を当てるのがreason、「何がそうさせたのか」という起点に注目するのがcauseという点にあります。
具体的に言えば、reasonは論理的・理性的な背景説明を求めるときに使われ、意見や行動に対する正当性を主張するための単語です。
例えば、「なぜ会社を辞めたのか」という問いに「給料が安かったから」といった説明を加える場合、それはreasonになります。
一方、causeは物事の発端や、ある結果を引き起こした直接的な出来事や状況を説明するための単語です。
たとえば、「地震が建物の倒壊を引き起こした」などのように、明確な因果関係を述べる場面ではcauseが適切です。
もうひとつの違いはニュアンスにあります。
reasonは人間の判断や感情が入り込む余地がありますが、causeはあくまで客観的・物理的な出来事の連鎖として捉えられる傾向があります。
ビジネスや学術論文ではこの違いが非常に重要になるため、文脈に応じた正確な使い分けが求められます。
まとめ
reasonとcauseの違いは、「説明の根拠」か「出来事の発端」かという点にあります。
reasonは理性的で論理的な「理由」を説明するのに使い、causeはある結果をもたらした「原因」や「動機」を説明する際に使われます。
それぞれの意味と使い方を正しく理解して使い分けることで、より自然で説得力のある英語表現ができるようになります。
英語学習者や実務で英語を使う方にとって、必ず押さえておきたいポイントです。
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