英語の学習をしていると、pretendとimitateのように意味が似ている単語に出会うことがよくあります。
どちらも「まねをする」や「ふりをする」と訳されることがありますが、実はそのニュアンスや使い方にははっきりとした違いがあります。
本記事では、pretendとimitateの違いを明確にし、それぞれの正しい使い方や具体例を通して、より深く理解できるよう丁寧に解説します。
英語表現をより自然に使いこなしたい方は、ぜひ参考にしてください。
pretendとは
pretendは「ふりをする」「〜のように見せかける」という意味を持つ英単語です。
主に次のような3つの使い方があります。
1つ目は、「見せかける」「装う」という意味です。
実際にはそうではないのに、あたかもそうであるかのように振る舞うことを指します。
たとえば、本当は起きているのに寝ているふりをする、本当は興味がないのに興味があるように装う、というように使われます。
2つ目は、「偽って言う」「主張する」という意味です。
これは事実でないことをあたかも本当であるかのように話すことを指し、特に肩書きや立場を偽って語る際にも使われます。
このような使い方は否定文や疑問文で現れることが多く、知ったかぶりをしないという表現にも使われます。
3つ目は、子どもが行う「ごっこ遊び」など、空想の世界で何かになりきるような行動を指すことがあります。
たとえば、「お医者さんごっこ」などがそれにあたります。
このように、pretendは事実とは異なる行動や言動を「ふりをして」表現する場面で使われる言葉です。
pretendという言葉の使い方
pretendは、実際にはそうでないのにそう見せかける行動をとるときに使用します。
相手を騙そうとする意図がある場合もあれば、単に演技や遊びの一環として使われることもあります。
例:pretendの使い方の例を3つ
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She pretended to be asleep when her mom entered the room.
(彼女はお母さんが部屋に入ってきたとき、寝ているふりをした) -
He pretended he knew the answer, but he was just guessing.
(彼は答えを知っているふりをしたが、実は当てずっぽうだった) -
The kids pretended they were pirates on a ship.
(子どもたちは海賊になりきって遊んでいた)
imitateとは
imitateは「模倣する」「まねをする」「見習う」という意味の単語です。
主に以下の2つの使い方があります。
1つ目は、「他人の行動や話し方、外見をまねる」という意味です。
たとえば、オウムが人間の言葉をまねしたり、人が他人のジェスチャーや話し方をそっくりに再現したりする場合に使われます。
また、革に似せた素材のように、本物に見えるように模造された製品にもこの単語が使われます。
2つ目は、「手本にする」「見習う」という意味です。
これは尊敬する人の行動や態度を意識的に取り入れて、自分もそのようになろうとする努力を含みます。
たとえば、茶道や武道などで先生の所作を見て学ぶときに使われます。
このように、imitateはただの真似だけではなく、「似せるために努力する」というニュアンスが含まれているのが特徴です。
imitateという言葉の使い方
imitateは、他人の行動や物事を意識的にまねる場面で使います。
表面的に似せるだけでなく、学んで取り入れようとする積極的な姿勢を表す場合にも使用されます。
例:imitateの使い方の例を3つ
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The child tried to imitate his father’s way of speaking.
(その子は父親の話し方をまねしようとした) -
That product imitates the look and feel of real leather.
(その製品は本物の革の見た目や質感を模倣している) -
Students are encouraged to imitate the teacher’s posture in tea ceremony practice.
(茶道の稽古では、生徒たちは先生の姿勢を見習うように促される)
pretendとimitateの違いとは
pretendとimitateの違いは、「意図」と「目的」にあります。
pretendは、実際にはそうでないことを装う、つまり「事実とは異なることを一時的に見せかける」ことを意味します。
たとえば、寝ていないのに寝ているふりをする、持っていない資格を持っているように見せかける、といったように「現実を偽る」という意図があります。
この言葉は子どもの遊びや演技、あるいは嘘やごまかしの場面でも使われるのが特徴です。
一方、imitateは「見習う」「似せる」ことに重点があります。
これは相手の行動や特徴をよく観察し、それを自分でもできるように努力して再現するというニュアンスを含んでいます。
単なる表面的な模倣だけでなく、技術やスタイルを習得する目的があり、意識的・能動的な行為といえます。
また、pretendにはしばしば「演技」や「空想」の要素が含まれ、再現の正確性や実際性は重要ではありませんが、imitateは「できるだけ本物に近づけようとする」努力が重視されます。
簡単にまとめると、次のような違いがあります:
まとめ
pretendとimitateの違いは、どちらも「まねる」「ふりをする」という共通点を持ちながらも、その背景や目的が異なります。
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pretendは「見せかけ」や「装い」といった演技的な意味合いが強く、事実ではないことを一時的に装う場合に使われます。
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imitateは「模倣」「学習」「見習う」など、努力して本物に近づこうとする意識的な行動を表します。
これらの違いを理解して正しく使い分けることで、英語の表現力はより豊かで正確なものになります。
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