日常生活でも映画やニュースでもよく耳にするpoliceとsheriff。
どちらも「治安を守る人」として知られていますが、英語圏ではその意味や役割に大きな違いがあります。
特にアメリカでは、policeは警察官、sheriffは保安官と呼ばれ、それぞれ別の任務や権限を持っています。
本記事では、policeとsheriffの違いについて、意味・使い方・具体的な役割の違いを分かりやすく解説します。
policeとは
policeとは、主に「警察官」「警察機関」を意味する英単語です。
公共の安全と秩序を維持するために活動する人々を指し、法の執行、犯罪の予防、捜査などを行います。
英語でのpoliceには以下の3つの意味があります。
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警察官・警察隊:法の執行者である国家や地方の公務員。
日本では国家公務員や地方公務員として採用され、厳格な試験に合格する必要があります。
アメリカでは州・郡・市によって独自の警察機関が存在し、連邦警察(FBI)や市警察(NYPDなど)もありま す。
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治安・公安:社会の安全や秩序を維持する概念。
警察が行う治安維持の活動を表します。
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取り締まる人・お目付け役:比喩的に、規律を守らせたり監視したりする人たちを表現する際にも使われます。
フィクション作品では監視役や守衛のような人物が該当します。
このように、policeは制度上の職業名だけでなく、抽象的な概念や比喩表現としても使用されます。
policeという言葉の使い方
policeを使う場合、通常は複数扱いされ、「the police」のように冠詞と共に使われるのが一般的です。
一人の警察官を具体的に指す場合は、**a policeman(男性)またはa policewoman(女性)**という表現を使います。
例:policeの使い方
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The police arrived at the scene quickly.
(警察がすぐに現場に到着した) -
She called the police when she heard a strange noise.
(奇妙な音を聞いて彼女は警察を呼んだ) -
A police officer explained the situation to the media.
(警察官が報道陣に状況を説明した)
sheriffとは
sheriffとは、アメリカにおける「保安官」を指す英単語です。
主に郡(county)レベルの治安維持を担う役人で、地域の裁判所や刑務所の管理、召喚状の送達など、司法執行に関わる業務を担当します。
sheriffの大きな特徴は、選挙によって任命される公職であることです。
日本のような試験による採用ではなく、有権者による投票で保安官が選ばれます。
そのため、政治的な要素も含まれるポジションです。
また、sheriffはアメリカ以外でも使用されますが、国によって意味が異なります。
例えば、カナダでは裁判所の執行職員、イギリスでは州長官などを指すことがあります。
アメリカでは州や郡ごとに異なる制度がありますが、sheriffは警察官とは異なり、司法関連の業務に特化していることが一般的です。
sheriffという言葉の使い方
sheriffは数えられる名詞であり、「a sheriff」「the sheriff」といった形で使用されます。
アメリカの映画やドラマでは、保安官の姿として頻繁に登場します。
また、役職としての敬称として「Sheriff + 名前」という使い方もされます。
例:sheriffの使い方
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The sheriff is responsible for the county jail.
(保安官は郡の刑務所の管理を担当している) -
She was elected as the first female sheriff in the county.
(彼女は郡で初の女性保安官として選出された) -
The sheriff served the court papers personally.
(保安官が裁判所の書類を自ら届けた)
policeとsheriffの違いとは
policeとsheriffの違いは、役割・組織構造・採用方法にあります。
まず、policeは一般的な警察官を指し、国や地域の法に基づいて犯罪捜査、交通取締り、事件対応などの直接的な治安維持活動を行います。
日本の警察官もこのカテゴリに入り、国家または地方公務員試験に合格した人が就任します。
一方、sheriffはアメリカの郡単位で任命される選挙制の保安官です。
職務内容は法廷関連業務や刑務所の運営、召喚状の発行・執行など、司法的な役割が中心です。
また、地域によっては警察のような治安活動も行うことがありますが、主な任務は司法の執行です。
さらに、採用方法にも明確な違いがあります。
policeは公的な採用試験を経て任用されますが、sheriffは住民による選挙で選ばれます。
この点が最も大きな制度的違いといえます。
装備や権限についても違いがあります。
policeは通常、銃や手錠などの装備を持ち、迅速な対応が求められる職務が多いですが、sheriffは保安上の監視や拘留管理などの行政業務が中心で、必ずしも逮捕や捜査が主な職務ではありません。
このように、policeとsheriffの違いは、制度、任務、採用方法、活動範囲において明確です。
日本語ではどちらも「警察官」や「治安を守る人」と一括りにされがちですが、英語圏では別々の職種として認識されています。
まとめ
policeとsheriffの違いを一言でいえば、「どのように任命され、どのような職務を担うか」が異なります。
policeは主に犯罪捜査や地域の治安維持を行う警察官で、公務員試験により採用されます。
対してsheriffは郡の司法関連業務を担う保安官で、住民による選挙で任命されます。
同じ「治安を守る人」であっても、その制度や役割には大きな差があります。
英語圏での理解を深めるためにも、それぞれの意味と使い方を正しく把握しておきましょう。
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