英語学習を進めていると、「people」と「person」という似たような単語に出会うことがあります。
どちらも「人」に関係していますが、その意味や使い方には明確な違いがあります。
この記事では、英語の基礎でありながら混乱しやすい「people」と「person」の違いを具体的に解説し、それぞれの正しい使い方や例文も紹介します。
英語表現の幅を広げたい方は、ぜひ参考にしてください。
peopleとは
peopleは、英語で「人々」や「国民」といった複数の人を表す際に使われる名詞です。
一般的には「複数の人間の集まり」を指す言葉として使われることが多く、日常会話からニュース、ビジネス文書まで幅広く登場します。
この単語には以下のような複数の意味があります:
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人々:最も一般的な意味で、不特定多数の人を表します。
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国民・民族:ある国や文化に属している人々を指します(例:Japanese people)。
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住民・地域の人々:ある特定の地域に住んでいる人々(例:local people)。
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庶民・平民:社会的地位のない一般の人々を表す際にも使われます。
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部下・労働者:会社や組織に属している従業員なども「people」で表現することがあります。
peopleは、見た目は単数形ですが文法的には常に複数形として扱われます。
例えば「people are」や「people have」のように動詞も複数形に一致させる必要があります。
また、他動詞としての使い方もあり、「〜に人を住まわせる」「〜を人で満たす」といった意味でも使用される点が特徴です。
peopleという言葉の使い方
peopleは、複数の人々や集団を示すときに使われます。
会話の中では「一般の人々」や「国民」「地域の住民」など、漠然とした複数の人を表したいときに適しています。名詞として使われ、ビジネス英語や政治的な文脈でも頻出の語彙です。
例:peopleの使い方
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Most Japanese people eat rice every day.
(ほとんどの日本人が毎日お米を食べています) -
Some people don’t know the name of the Prime Minister.
(何人かの人々は総理大臣の名前を知りません) -
A number of people gathered there.
(多くの人々がそこに集まりました)
personとは
personは、「1人の人間」や「個人」を意味する英語の単語です。
つまり、peopleが「複数の人々」であるのに対して、personは「単数の1人の人」を指す言葉です。
以下のような意味を持っています:
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人・人間:一般的に1人の人を表現する際に使います。
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者・ヤツ:少しカジュアル、もしくはやや軽いニュアンスを含んだ表現。
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容姿・風采:ある人の外見や印象を表すときに使われることもあります。
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登場人物:小説やドラマ、劇などでの「キャラクター」としての「人」も指します。
また、personの形容詞形は「personal」で、「個人的な」「私的な」「一身上の」などの意味を持ちます。
「パーソナルスペース」や「パーソナルトレーナー」など、日本語にも多く取り入れられている語源です。
注意点として、personは単数形ですが、複数形にすると「persons」または「people」になります。
ただし、日常英会話では「people」が圧倒的に一般的です。
personという言葉の使い方
personは、誰か特定の一人を指す際に使われます。
人物の性格や行動、役割について話すときに適しており、ビジネス、教育、カジュアルな会話などあらゆる場面で使われる単語です。
例:personの使い方
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He is so polite person.
(彼はとても礼儀正しい人です) -
She is not a person to tell a lie.
(彼女は嘘をつくような人ではありません) -
Which is the main person in this story?
(この物語の主役は誰ですか?)
peopleとpersonの違いとは
peopleとpersonはどちらも「人」を表す言葉ですが、意味と使い方には大きな違いがあります。
まず、peopleは常に複数形の名詞で、「複数の人々」や「国民」「地域の住民」などを指します。
数としては2人以上を指し、一般的・抽象的な人の集団に対して使われます。
たとえば「Many people」「Some people」などの形で使い、動詞は必ず複数形にします。
一方、personは単数形で、「一人の人間」を意味します。
特定の個人について言及するときに使われ、「a person」「the person」といった表現になります。
複数形では「persons」または「people」になりますが、日常英語では「people」が好まれます。
また、文法上の扱いも異なります。
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people:複数形 → 動詞も複数形(are, have など)
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person:単数形 → 動詞も単数形(is, has など)
言い換えると、personは個人の特性や性格、行動などに焦点を当てたい時に用い、peopleは大勢の人や社会的な集団に焦点を当てたい時に使います。
具体的な例で比べると次のようになります:
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He is a nice person.(彼は素敵な人です)→ 個人に焦点
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Nice people live in this town.(この町には良い人たちが住んでいます)→ 集団に焦点
このように、単数か複数か、個人か集団か、という観点で使い分けることが重要です。
まとめ
peopleは「複数の人々」「国民」「地域住民」などを意味する複数形の名詞で、personは「1人の人間」「個人」を指す単数形の名詞です。
それぞれの文法的な使い方や意味の違いを正しく理解することで、英語表現の精度が高まります。
英会話や英作文で迷ったときは、「集団ならpeople」「一人ならperson」と意識するとよいでしょう。
今回の記事を参考に、日常の中で正しく使い分けられるようにしていきましょう。
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