英語学習者が混乱しやすい単語のひとつに、lateとdelayがあります。
どちらも「遅れる」というニュアンスを含んでいますが、使われる場面や文法的な使い方には明確な違いがあります。
本記事では、lateとdelayの違いについて詳しく解説し、それぞれの意味や用法、具体的な例文を紹介します。
これを読めば、英会話や英文読解での理解がよりスムーズになります。
lateとは
lateは、英語で「遅い」「遅れている」ことを示す単語で、主に形容詞または副詞として使われます。
その基本的な意味は、「ある基準となる時間より後になっている状態」を表します。
lateには主に以下のような意味があります。
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遅い・遅れている:予定された時間に対して遅れている状態を指します。
たとえば「バスが遅れている」「会議に遅れた」といった場面です。
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遅咲きの:成功や成果が遅れてやってくる様子を表します。
年を重ねてから名声を得た人に使われることがあります。
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遅くまで続く:例えば「夜遅くまで営業している店」など、何かが長く続く様子を表現します。
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終わりに近い:物事の終盤や終わりかけのタイミングを表す時に使われます(例:late 20s=20代後半)。
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近頃の・最近の:ニュースやトレンドなどで「近頃の状況」や「最新の話題」などを表す際にも使われます。
これらすべてに共通しているのは、「ある基準よりも遅い」という意味合いです。
したがって、lateは時間や時期を基準に、その後に発生した状態を表現する語と言えます。
lateという言葉の使い方
lateは日常会話の中で非常によく使われる単語です。
特に、約束やスケジュール、日常生活の時間に関する話題で頻出します。
また、副詞として「遅れて」「夜遅くまで」など、さまざまな文脈で柔軟に使えるのが特徴です。
「レイトショー」など、日本語にもカタカナ語として定着している表現もあります。
例:lateの使い方の例を3つ
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I am very sorry being late.
(遅れてすみません) -
I can’t be late to the interview of recruiting.
(就職の面接に遅刻するわけにはいかない) -
It’s too late.
(遅すぎた)
delayとは
delayは、「遅れる」「遅延する」「延期される」といった意味を持ち、主に動詞や名詞として使われます。
特徴的なのは、「何らかの原因や理由によって遅れが生じる」ことを強調する点です。
delayの主な意味は以下の2つです。
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遅れる:本人の意思とは関係なく、外部的な要因(交通渋滞、天候、機械のトラブルなど)により予定が遅れる状況を表します。
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手間取る・延期される:何らかの事情で物事の進行が一時的に止まったり、遅らせられたりすることを示します。
delayには、「自分ではコントロールできない理由で遅れが発生している」ニュアンスがあります。
そのため、「自分が意図して遅れた」というより、「遅れさせられた」状況を表現するのに適しています。
delayという言葉の使い方
delayは動詞として「遅らせる」「延期する」といった意味で使われるほか、名詞として「遅延」「遅れ」という意味でも使われます。
ビジネスシーンや交通、配送などの場面でよく登場し、ニュースや公式な通知でも頻出します。
客観的・外的要因による遅れに対して使う点が特徴です。
例:delayの使い方の例を3つ
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He is delayed by the traffic jam.
(彼は交通渋滞により遅れています) -
The boss delayed his decision until he returned to office.
(上司は会社に戻るまで判断を延期した) -
There was a thirty-minute delay for the bus.
(バスに30分の遅れが生じた)
lateとdelayの違いとは
lateとdelayの違いを理解するうえで、最も重要なのは「主観的な遅れか」「客観的な遅れか」という視点です。
まず、lateは「ある時間より後に起きてしまった状態」そのものを指します。
たとえば、会議に5分遅れた場合、その人はlateです。この語は「遅れた」という結果を主に表しており、理由や原因については特に言及しません。
主観的・状態的な「遅れ」を伝える表現です。
一方、delayは「遅れが発生した原因」や「その遅れのプロセス」に注目します。
たとえば、電車の運行が遅れたときには、「The train was delayed」と表現します。
このように、外部要因によって予定が変更された場合に用いるのがdelayです。
したがって、delayはより客観的な「遅延」や「延期」を意味します。
また、文法的な違いもあります。lateは主に形容詞や副詞として使われ、状態を表現するのに適しています。
一方、delayは名詞または動詞として使用され、動作やその結果を表すことができます。
さらに、ニュアンスの違いも重要です。lateは「既に遅れてしまっている」というイメージが強く、delayは「遅れが発生する過程」や「これから遅れる」可能性も含んでいます。
簡単にまとめると、
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late:遅れている状態そのものを表す
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delay:遅れの原因やそのプロセスを表す
このように、文脈や意図に応じて適切に使い分けることが大切です。
まとめ
lateとdelayの違いは、どちらも「遅れる」という意味を持ちながらも、その焦点や使い方に明確な違いがあります。
lateは、基準となる時間に対して遅れてしまった状態を表す語であり、形容詞・副詞として使用されます。
一方、delayは、何らかの事情によって遅れが生じる原因や経過を強調する語で、動詞や名詞として使われます。
この違いを理解することで、英語での表現力を一段と高めることができます。
英会話や英文作成の際に、ぜひ意識して使い分けてみてください。
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