英語の中でも頻出する語彙であるimportantとsignificant。
どちらも「重要な」という意味で使われることが多い単語ですが、実はそのニュアンスや使われる場面には明確な違いがあります。
本記事では、英語学習者が混乱しやすいimportantとsignificantの違いについて、具体的な意味や使い方、例文を交えて分かりやすく解説します。
日常会話だけでなく、ビジネスや学術的な文章でも使われる言葉なので、正しく理解しておくことで、表現力がぐっと高まります。
importantとは
importantは、「重要な」「大切な」「重大な」といった意味を持つ、非常に広く使われる英単語です。
この言葉は、日常的な事柄からビジネスや政治、学問の分野に至るまで、多様な場面で使用されます。
importantには主に3つの意味合いがあります。
1つ目は、「重視されるべき」「大切に扱われるべき」事柄を指します。
たとえば、節約を心がけている人にとって、1円でも安く商品を買うことは非常に大事なことです。
このような「小さくても本人にとって重みのあること」をimportantと言います。
2つ目は、「社会的に影響力がある」「地位が高い」といった意味です。
たとえば、有名な政治家や著名人などは、社会に対して大きな影響を与える存在として「重要人物(an important person)」と呼ばれることがあります。
3つ目は、「態度や人が尊大である」「偉そうにふるまう」といった皮肉的な意味でも使われます。
威張っているような人物に対して、「He’s acting so important.(彼はとても偉そうに振る舞っている)」という表現がされることもあります。
importantという言葉の使い方
importantは、あらゆる分野で「重要な」という意味で使われる非常に一般的な言葉です。
主観的な「重み」や「価値」を表現する場面で多用されます。
個人の感じ方によって、何が「重要」かは異なるため、文脈によって柔軟に解釈されることが多い単語です。
例:importantの使い方の例を3つ
-
This is an important meeting.
(これは重要な会議です) -
It is important to get enough sleep.
(十分な睡眠を取ることは大切です) -
He thinks he’s so important.
(彼は自分がすごく偉いと思っている)
significantとは
significantは、「意味のある」「重要な」「重大な」などの意味を持ちますが、importantとは異なり、より客観的・分析的な文脈で使われる傾向があります。
まず1つ目の意味は、「意味を持つ」「象徴的である」といったニュアンスです。
たとえば、統計の分野では「統計的に有意な差がある(statistically significant)」といった形で使われます。
これは、得られた数値や結果に何らかの重要な意味があることを示しています。
2つ目の意味は、「軽視できないほどの重大さ」「結果や影響に重みがあること」です。
ある出来事の背景や原因が、何か重要な事実を示している場合に使われます。
たとえば、ある生徒が学校を長期欠席しており、その原因が「いじめ」であったと判明した場合、それは軽視できない事実、つまりsignificantなことです。
このように、significantは単に「大事」なだけでなく、「その事象が何を意味しているか」という点に焦点が置かれます。
significantという言葉の使い方
significantは、統計や研究、分析的な議論において使われることが多い言葉です。
単なる感情的な「大切さ」ではなく、「データや事実に基づいた重要性」「意味のある違い」などを表現する際に適しています。
ビジネスや学術論文では頻出する語彙です。
例:significantの使い方の例を3つ
-
The results were statistically significant.
(その結果には統計的に有意な差があった) -
This discovery is significant for cancer research.
(この発見はがん研究にとって重要な意味を持つ) -
There was a significant increase in sales last month.
(先月は売上が著しく増加した)
importantとsignificantの違いとは
importantとsignificantの違いは、一見似ているようでいて、使用される場面や意味の焦点が異なります。
まず、importantは非常に広く使われる語で、個人の主観に基づく「大切さ」や「優先すべきこと」を示すときに使われます。
日常会話からフォーマルな文章まで、幅広い文脈で用いられる便利な単語です。
一方で、significantは、客観的な根拠や結果、データなどに裏打ちされた「意味のある」「無視できない」重要性を表現します。
特に学術論文やビジネスレポート、研究結果の説明などに頻繁に登場し、何かが何を「示しているか」に重点が置かれます。
例を挙げると、ある出来事が個人的にとてもimportantでも、それが社会的・統計的にsignificantとは限りません。
逆に、ある数値がsignificantであっても、すぐに誰かにとってimportantとは限らないこともあります。
つまり、importantは「主観的・広範的」、significantは「客観的・分析的」という使い分けが基本です。
この違いを理解することで、英語表現の幅が格段に広がります。
まとめ
importantとsignificantの違いは、どちらも「重要な」という意味を持ちながらも、使われる文脈や意味の焦点が異なります。
importantは日常的かつ感情的な大切さを表し、広く使われる一方、significantは分析的・客観的な意味を強調し、より限定された場面で用いられます。
この違いをしっかりと理解することで、より正確で自然な英語表現が可能になります。
ビジネス英語や学術英語の読解・執筆力を高めたい人にとっては、ぜひ覚えておきたいポイントです。
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