英語には似たような意味を持つ単語が数多く存在し、使い分けに悩むこともあります。
その代表例がhaveとpossessです。どちらも「持つ」「所有する」と訳されますが、実際には使われる場面やニュアンスに大きな違いがあります。
本記事では、それぞれの意味や用法、そしてhaveとpossessの違いを例文を交えながらわかりやすく解説します。
英語学習やビジネス英語にも役立つ内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。
haveとは
haveは英語の中でも非常に汎用性の高い単語で、「持つ」以外にもさまざまな意味を持ちます。
以下が主な使い方です。
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所持する:何かを物理的に持っていること(例:財布、傘など)。
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所有する:自分のものとして何かを所有していること。
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備えている:性格や能力、特徴などを持っていること。
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食べる・飲む:飲食する行為を指す(例:have lunch)。
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経験する:出来事や感情を体験する(例:have a good time)。
これらに共通しているのは、「自分の身の回りにあるもの」「個人的に関わっていること」に関連するという点です。
haveは日常会話やビジネス、学校など、あらゆる場面で登場する基本単語であり、英語学習者にとっては最初に覚えるべき動詞の一つです。
haveという言葉の使い方
haveは、自分が一時的にでも関わっているものを示すときに使われます。
例えば、体調、所有物、予定、感情など、日常生活でよく出てくる状況に幅広く対応できます。
厳密な所有権があるとは限らず、感覚的に「今持っている」状態を示すのが特徴です。
例:haveの使い方の例を3つ
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I have many bags.
(私はたくさんのカバンを持っています) -
I have a lot of money in the bank.
(私は銀行にたくさんのお金があります) -
Now I don’t have an umbrella.
(今、傘は持っていません)
possessとは
possessは、よりフォーマルで硬い表現として使われることが多い単語です。
単なる「持っている」ではなく、「法的な所有権がある」「完全に自分の支配下にある」といったニュアンスが強調されます。主な意味は以下の通りです。
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所有する:財産や土地などに対して、法的・実質的に所有していること。
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支配する・取りつく:感情や精神状態が人の行動をコントロールする状態。
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冷静を保つ:精神状態をコントロールする(例:possess oneself)。
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手に入れる:何かを獲得し、自分のものにする。
possessは日常会話ではあまり使われませんが、法律、文学、心理学、ビジネスなど、少しフォーマルで専門的な文脈でよく登場します。
possessという言葉の使い方
possessは、明確に「所有権がある」「完全に手中にしている」状態を表すときに使います。
そのため、ビジネス文書や法律文書、または文学的表現としても使われる傾向があります。
また、「悪霊に取りつかれる」といった宗教的・比喩的な使い方もあります。
例:possessの使い方の例を3つ
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I think they possess weapons.
(私は彼らが武器を所持していると思う) -
She possesses a vast expanse of land.
(彼女は広大な土地を所有しています) -
He possesses the qualities of a leader.
(彼はリーダーの資質を備えています)
haveとpossessの違いとは
haveとpossessの違いは、所有の「程度」や「文脈の硬さ」にあります。
まず、haveは非常に日常的な言葉で、身体的に持っているものから、食べ物、経験、感情まで、幅広く使われます。「今手元にある」「自分に関係している」レベルの所有を意味するため、カジュアルで多用途です。
一方、possessは「完全に支配している」「法的に所有している」など、より限定的で強い所有を表現します。
また、感情や霊的な存在が「人を支配する」という文脈でも使われるため、文語的・専門的な表現に向いています。
haveが「持っている」に近く、「所有」というより「関係がある」「今ある状態」を表すのに対し、possessは「それをコントロールできる」「独占的に保持している」というイメージです。
このように、場面や相手によってどちらの語を使うかを選ぶことが、自然な英語表現につながります。
まとめ
今回はhaveとpossessの違いについて解説しました。
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haveは日常的に使われる基本動詞で、「身につけている」「持っている」状態を幅広く指します。
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possessはより正式・硬い表現で、「法的所有」や「完全な支配」を意味します。
似ているようで、使用場面や意味合いに明確な違いがあるこの2語を正しく使い分けることで、英語表現の幅がぐっと広がります。
英語学習のステップアップに、ぜひお役立てください。
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