英語で「対処する」「対応する」といった場面でよく使われる表現に、cope withとdeal withがあります。
どちらも似たような意味を持つため、英語学習者の多くが混同しやすい表現です。
しかし、実際には使われる場面やニュアンスに違いがあるため、適切に使い分けることが重要です。
本記事では、cope withとdeal withの違いについて詳しく解説し、それぞれの使い方と例文も紹介します。
英語力をワンランクアップさせたい方はぜひ参考にしてください。
cope withとは
cope withは、「困難な状況や問題に対してうまく対応する」「耐える」「折り合いをつける」といった意味で使われる英語表現です。
日本語で言うと、「なんとか乗り切る」「精神的に対応する」といったニュアンスが含まれます。
語源は、フランス語の「切る」や、ギリシャ語の「打つ」などからきており、「困難に立ち向かう」というイメージが語源からも読み取れます。
cope withは、身体的・精神的に負担の大きい状況において、それにどう適応するか、受け入れてどうにかやり過ごすかという文脈で用いられます。
この表現は感情的・心理的な対処を含んでおり、問題を「解決する」よりも、「受け止めてやり過ごす」ニュアンスが強いのが特徴です。
cope withという言葉の使い方
cope withは、厳しい状況やストレス、病気、環境の変化などに対して、「うまく適応する」「感情的に対処する」という場面で使われます。
問題の解決そのものよりも、その状況の中でどう生き抜くか、という視点が強調されます。
例:
-
I have to cope with the disease.
(私はその病気に対処しなければならない) -
He coped with the difficult situation.
(彼はその困難な状況に対応した) -
We need to cope with the severity of the winter.
(私たちは冬の厳しさに耐える必要がある)
deal withとは
deal withは、「問題を処理する」「対応する」「取り扱う」などの意味を持つ表現です。
問題の解決を目指す意志的な行動を含んでおり、感情的な要素よりも論理的・実務的なアプローチが強いのが特徴です。
動詞のdealには「分配する」「扱う」という意味があり、そこにwithが加わることで「物事に対して積極的に関わり、解決に向けた処置を行う」というニュアンスになります。
日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われ、他者との関係性や業務的な課題への対応、問題解決の手段として使われることが多い表現です。
deal withという言葉の使い方
deal withは、問題や課題、クレームなどに対して「適切な方法で解決を試みる」といった場面でよく使用されます。
相手に対する対処や物事の処理を積極的に行うイメージがあり、感情的な要素はあまり含まれません。
例:
-
I will deal with it in the best way.
(私が最善の方法で対応します) -
We tried to deal with the problem in a logical way.
(私たちはその問題に論理的に対処しようと試みた) -
He dealt with customer complaints effectively.
(彼は顧客からのクレームに効果的に対応した)
cope withとdeal withの違いとは
cope withとdeal withの違いは、対処の「目的」や「姿勢」にあります。
まず、cope withは困難な状況やストレスに対して、「我慢する」「耐える」「受け入れて乗り越える」といった、やや受け身のニュアンスを持っています。
問題を完全に解決するのではなく、「付き合っていく」「やり過ごす」ことに重きを置いた表現です。
一方、deal withは「問題に対して積極的に関与し、処理・解決しようとする」ことを意味します。
現実的な解決策を模索したり、手段を講じたりと、能動的な対応を表します。
例えば、大きなストレスを感じる状況で「なんとかやっていくしかない」というときはcope withが適しており、業務でクレーム対応を行うときにはdeal withが自然です。
このように、cope withとdeal withの違いを理解することで、状況に応じた的確な英語表現が可能になります。
まとめ
cope withとdeal withの違いは、「困難への対処の姿勢」にあります。
cope withは精神的・感情的に困難な状況に向き合うときに使われるのに対し、deal withは現実的・実務的に課題を解決しようとする姿勢を示します。
どちらも「対処する」という共通の意味を持ちながら、使う場面や意味合いには明確な違いがあるため、適切に使い分けることで英語の表現力がより豊かになります。
英語学習の中で、状況に合ったフレーズを選ぶ力を磨いていきましょう。
さらに参考してください: