commemorativeとmemorialの違い

英語における「記念」に関連する語彙にはさまざまなものがありますが、特に混同されやすいのがcommemorativememorialです。

どちらも「記念の」と訳されることが多いため、違いが分かりづらいですが、実際には意味や使い方に明確な差があります。

本記事では、commemorativeとmemorialの違いを具体的に解説し、それぞれの意味、使用場面、使い方の例までわかりやすくご紹介します。

英語学習者や翻訳者、ビジネス文書を扱う方にとっても必見の内容です。

commemorativeとは

commemorativeは、「記念の」「記念として作られた」という意味を持つ形容詞です。

この言葉は、特定の出来事や人物などを讃え、その記憶を残すために作られたモノやイベントに使われます。

特徴としては、その記念が「形として残るもの」であることです。

例えば、**commemorative coin(記念硬貨)commemorative stamp(記念切手)**といったように、形として後に残る記念品に使われるのが一般的です。

また、歴史的な出来事やイベントを記念する場合にも、この言葉が使われます。

一過性の追悼ではなく、長く保管・記録されるような記念品を指す点で、日常的にもよく用いられる語彙です。

commemorativeという言葉の使い方

commemorativeは、形に残る記念品や記念行事に対して使われます。

イベントや功績を祝うことが目的であり、対象は故人とは限らず、生存中の人物に対しても使われます。

したがって、敬意や称賛を形にする場合に適した表現です。

例:commemorativeの使い方の例を3つ

  1. The government issued a commemorative stamp to celebrate the anniversary.
    (政府は記念日を祝って記念切手を発行した)

  2. They held a commemorative ceremony for the historic event.
    (歴史的な出来事を記念する式典が開催された)

  3. A commemorative plaque was placed on the wall.
    (記念の銘板が壁に取り付けられた)

意味違い辞典

memorialとは

memorialは、「追悼の」「故人をしのぶための」という意味で使われる形容詞または名詞です。

特徴は、その記念の対象が「故人」であることです。

つまり、亡くなった人物や出来事を追悼・記憶するために行われる行為や作られる物がmemorialとなります。

例えば、memorial service(追悼式)memorial monument(記念碑)、**war memorial(戦争記念碑)**などが典型的な使い方です。

生存している人に対してこの語を用いるのは、英語圏では通常不適切とされます。

日本では芸能人が引退する際などに「メモリアルアルバム」と称して使うことがありますが、本来の意味とは異なる用法であるため、注意が必要です。

memorialという言葉の使い方

memorialは、亡くなった人をしのぶための式典やモニュメント、記念物に対して使われます。

英語圏では「死者への敬意を表す」というニュアンスが強く含まれており、生存中の人物や活動終了だけを理由に使用するのは一般的ではありません。

例:memorialの使い方の例を3つ

  1. The city built a war memorial to honor fallen soldiers.
    (その都市は戦没者を讃える戦争記念碑を建てた)

  2. A memorial service was held for the victims.
    (犠牲者のための追悼式が行われた)

  3. We visited the 9/11 memorial in New York.
    (私たちはニューヨークの9.11記念碑を訪れた)

commemorativememorialの違いとは

commemorativeとmemorialの違いは、主に「記念される対象」が生存者か故人かという点にあります。

まず、commemorativeは、出来事や人、功績を記念するために作られる記念品や行事を指します。

その対象は必ずしも亡くなっているわけではなく、在命中の人物や現在の出来事にも使えます。

形に残る記念アイテムや歴史的記録としての行事などが該当します。

一方で、memorialは明確に「追悼」の意味合いを持ち、亡くなった人々をしのぶことを目的としています。

記念碑や追悼式典といった「死者に対する敬意」を表す言葉であり、英語圏ではその意味が厳格に使い分けられています。

特に注意すべきは、日本語におけるmemorialの誤用です。

たとえば、引退した芸能人に対して「メモリアルアルバム」と呼ぶケースがありますが、英語圏ではこうした使い方は本来の意味とずれており、誤解を招く可能性があります。

この場合、本来はcommemorativeを用いるのが適切です。

要するに:

  • commemorative:祝い・記録としての記念(故人でなくても可)

  • memorial:故人をしのぶ追悼的な記念(対象は基本的に故人)

それぞれの語は、使い分けを誤ると敬意を欠く印象を与えることもあるため、場面に応じて慎重に選ぶ必要があります。

まとめ

commemorativeとmemorialの違いは、「記念の対象が故人かどうか」にあります。

commemorativeは功績やイベントを称え、形に残す記念の意味で使われ、生存中の人物にも用いられます。

一方、memorialは亡くなった人をしのぶ意味で使われ、英語圏では主に追悼行事や記念碑などに使われます。

正しい意味を理解し、文脈に合った表現を選ぶことで、より適切で敬意あるコミュニケーションが可能になります。

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