英語で「気にする」「心配する」といった意味を持つ単語には、careとmindがあります。
どちらも似たような意味に見えるため、英語学習者にとっては混乱しがちです。
しかし、実際には使い方やニュアンスに明確な違いがあります。
この記事では、careとmindの違いについて、意味や使い方、具体的な例文を交えて分かりやすく解説します。
英会話や英文読解で迷わないためにも、正しく理解しておきましょう。
careとは
careは、「気に掛ける」「注意を払う」といった意味を持つ英単語で、名詞・動詞の両方として使用されます。
その意味は多岐にわたり、大きく4つに分類できます。
-
心配・気がかり:何かについて不安を感じたり、問題になる可能性を意識する状態。
-
世話・看護:人や動物の世話をする、健康や安全に配慮すること。
-
注意・用心:何かに対して注意を払うこと。
危険や失敗を避けるための行動。
-
関心・興味の対象:何かを気に掛けている、好きで大切に思っていること。
これらに共通するのは、相手や状況に対して外向きに気に掛ける行為という点です。
また、日本語にも取り入れられている「ケアレスミス(careless mistake)」のように、careは「注意」や「配慮」を含む意味で使われることが多いです。
careという言葉の使い方
careは、名詞として「心配」「世話」「注意」などを表し、動詞としては「世話する」「気にする」「注意する」などの意味で使われます。
相手の状態や行動に対して配慮を示したい時に便利な言葉です。
例:
-
I don’t care if he comes or not.
(彼が来ようが来まいが私は気にしません) -
Take care of yourself.
(お体に気を付けてくださいね) -
Who cares?
(誰がそんなこと気にする?/構うもんか)
mindとは
mindは、「心」「精神」「注意」といった意味を持ち、動詞・名詞の両方で使われる英単語です。
意味の中心は、「精神的に何かを意識している状態」や「嫌だと感じること」にあります。
代表的な意味は以下の通りです。
-
心に留める・注意する:何かに気を付ける、意識して行動する。
-
〜にならないよう気を付ける:失敗や間違いを防ぐための注意。
-
〜を世話する:子供などの面倒を見る。
-
〜に従う・配慮する:人の指示や言葉に注意を向ける。
-
〜を気にする・嫌だと思う:内面的に不快や抵抗感を持つ。
このように、mindは自分の内面に起こる感情や考えを表現する言葉であり、精神的に気にする行為に重点があります。
mindという言葉の使い方
mindは、動詞として「〜を気にする」「〜に注意する」などの意味で使われ、名詞としては「心」「理性」「思考」などを表します。
内面的な感情や反応を伝えるときによく使われます。
例:
-
Would you mind if I smoke here?
(ここでタバコを吸ってもいいですか?) -
Mind the gap.
(足元にご注意ください) -
I don’t mind about his religion.
(彼の宗教については私は気になりません)
careとmindの違いとは
careとmindの違いは、それぞれがどこに「気にする」焦点を当てているかによって明確に分けられます。
-
careは、相手や出来事に対して外向きに配慮することを意味します。
世話をする、注意を払う、興味を持つなど、積極的に関わろうとするニュアンスが含まれます。
-
一方、mindは、自分の内面で気にする・嫌だと思う感情に焦点を当てています。
誰かに何かをされて不快に感じたり、ある行動を心の中で受け入れるかどうかを示す言葉です。
たとえば、「I don’t care」と「I don’t mind」はどちらも「気にしない」と訳されますが、ニュアンスは異なります。
-
「I don’t care」は、そもそも興味がない・関心がないことを意味します。
-
「I don’t mind」は、内面的に嫌ではない・問題ないという意味です。
さらに、careは「お大事に(Take care)」のように相手への配慮を示す場面で使われることが多く、mindは「気を付けて!(Mind the step)」のように警告や注意喚起として使われることがよくあります。
要するに、careは他人や状況に対しての行動的・外向的な「配慮」、mindは精神的・内向的な「意識」に基づく気遣いと覚えると分かりやすいでしょう。
まとめ
careとmindの違いを理解することで、英語表現の幅がぐっと広がります。
-
careは「他人や物事を気に掛ける・世話する」といった外向きの配慮。
-
mindは「心の中で嫌だと感じる・意識する」といった内向きの感情。
それぞれの意味や使い方をしっかり押さえて、シーンに応じた適切な表現ができるようにしましょう。
どちらも日常英会話で頻出する重要な単語ですので、違いを正確に理解しておくと非常に役立ちます。
さらに参考してください: