英語の会話や文章でよく使われるassumeとsupposeは、どちらも「仮定する」や「想定する」といった意味を持つ言葉です。
しかし、この2つにはニュアンスや使われ方に明確な違いがあります。
意味が似ているため混同しやすい単語ですが、文脈によって適切な表現を使い分けることが大切です。
本記事では、それぞれの言葉の意味、使い方、具体例を踏まえながら、assumeとsupposeの違いについて詳しく解説します。
assumeとは
assumeは、「確証がないままそうだと受け取る」「責任を引き受ける」「ある態度を取る」といった意味を持つ多義的な動詞です。
主に以下の3つの意味で使われます。
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一応そうだと受け取る・想定する
確かな証拠はないが、ある事実を前提として仮に受け入れる際に使われます。
たとえば、調査結果に疑問が残る場合でも、それを前提に話を進める場合などに使われます。
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責任や任務を引き受ける
何らかの職務や任務、責任を自分が担うときに使われます。
たとえば、プロジェクトのリーダーとしての役割を引き受けるときなどです。
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ある様相や態度を取る
特定の態度や姿勢を意識的に取るという意味です。
たとえば、冷静な態度や権威ある態度を見せる場面で使われます。
これらの意味に共通するのは、自らの意志で何かを受け入れたり、態度を取ったりする行為です。
assumeという言葉の使い方
assumeは、根拠が薄くても仮に何かを前提にして行動するような場面で使われます。
また、責任を積極的に受け入れる意志や、ある態度を意識して取るときにも使用されます。
例:
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I assume he is telling the truth.
(彼が本当のことを言っていると一応思っている) -
She assumed full responsibility for the failure.
(彼女はその失敗の全責任を引き受けた) -
He assumed an air of indifference.
(彼は無関心を装った)
supposeとは
supposeは、「思う」「推測する」「仮定する」といった意味を持つ動詞で、主に以下の2つの用法があります。
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推測する・思う
ある事柄や状況に基づいて、そうだろうと考えるときに使われます。
これは、完全な確証があるわけではなく、あくまで根拠に基づいた推測を指します。
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仮定する
まだ起きていない、もしくは現実ではない状況を仮に想定して考える場合に使われます。
「もし〜ならば」といった仮定の文を作るときにも頻繁に使われます。
これらに共通するのは、前提に立って物事を考える柔軟な思考や発想です。
supposeという言葉の使い方
supposeは、「こうだったらどうだろう?」という問いかけや提案、または予測的に考える場面で使われます。
会話の中で「〜だと思うよ」とやわらかく意見を述べる時にも便利な表現です。
例:
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I suppose she is already at home.
(彼女はもう家にいると思う) -
Let’s suppose you win the lottery. What would you do?
(宝くじに当たったと仮定して、何をする?) -
I suppose it’s going to rain tomorrow.
(明日は雨が降ると思うよ)
assumeとsupposeの違いとは
assumeとsupposeの違いは、前提の強さや確信の度合い、使われる文脈にあります。
まず、assumeは「証拠がなくても、とりあえずそうだと受け入れる」「決めてかかる」といった意味合いが強く、やや断定的です。
確証はなくても行動を起こす必要がある場合など、論理や計画の前提として仮定を置く際に使われます。
また、責任を引き受けたり態度を装ったりといった意味も含むため、行動との関連性が高い言葉です。
一方で、supposeは「〜かなと思う」「仮に〜だとしたらどうなるか」といった、より柔らかく、控えめな表現として使われます。
日常会話では「〜かもね」といった推測や、「〜してみよう」という思考実験として使われることが多く、確定的なニュアンスは含みません。
たとえば、何かの仮説を前提として会議で話を進めるならassumeが適していますが、「彼はたぶん遅刻だろう」と軽く考えるならsupposeのほうが自然です。
このように、どちらも「仮定する・想定する」という意味を持ちながらも、assumeはやや断定的・責任を伴う使い方、supposeは控えめ・柔らかな表現としての使い方に違いがあります。
まとめ
今回は、assumeとsupposeの違いについて詳しく解説しました。
assumeは、「確証がなくても仮にそうと決める」「責任を引き受ける」「ある態度を取る」といった、断定的で行動に直結する意味を持ちます。
一方で、supposeは「推測する」「仮に〜と考える」といった、柔らかく想定する表現です。
両者は似て非なる言葉であり、使い分けを正しく理解することで、英語表現の幅がぐっと広がります。
場面や目的に応じて適切に使い分けられるようにしておきましょう。
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