英語学習の中で「全部」と言いたいとき、allやeveryという単語を目にすることがよくあります。
一見すると似たような意味を持っているように思えますが、文脈によって正しく使い分けることが重要です。
この記事では、allとeveryのそれぞれの意味や使い方、そしてその違いについて詳しく解説します。
英語表現の幅を広げたい方や、ネイティブらしい自然な文章を目指したい方にとって、知っておくと役立つ知識です。
allとは
allは、存在するすべてのものや人を指し、「全部」「すべて」という意味を持つ単語です。
日本語で言う「全体」「全員」に相当します。
数えられるもの・数えられないものの両方に対して使用でき、あらゆる場面で広く使われています。
この単語は、何かの総体を漠然と「全部」と言い切りたいときに使うのが特徴です。
たとえば、「all students(すべての学生)」や「all water(すべての水)」のように、複数形の名詞や不可算名詞に付けて、全体を指す表現が一般的です。
allは文法的に「all + 複数形の名詞」「all + 不可算名詞」の形で使われるのが基本です。
そのため、単数名詞と組み合わせることはできません。
そのような場合は、everyの使用が適切となります。
また、強調や包括的な表現をしたいときにも多用される便利な語であり、ネイティブスピーカーの日常会話やビジネス英語でも頻出します。
allという言葉の使い方
allは、広く全体を対象としたいときに使われる単語です。
「すべて」「全部」というニュアンスで、集合体全体や量の多いものを一括して指すときに便利です。
例:
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All students must attend the meeting.(全ての学生は会議に出席しなければならない)
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All information was deleted.(すべての情報が削除された)
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All directions were blocked.(すべての方向が封鎖された)
everyとは
everyも「すべて」「全部」という意味を持ちますが、使い方には明確な違いがあります。
everyは基本的に数えられる名詞に対して使われ、個々の対象をひとつずつ見て「全部」と言いたいときに用います。
つまり、everyは集合の中の各要素を一つ一つカウントし、それらがすべて該当することを示します。
文法的には「every + 単数名詞」の形で使われ、複数形の名詞と一緒に使うことはできません。
例えば、「every student」は「各学生すべて」を指し、個々の存在を意識している点がallとの大きな違いです。
また、everyは「確認できるもの」「把握できる範囲のもの」を対象とするため、使い方にやや限定性があります。
このように、対象の全体像をふんわりと示すallに対し、everyは個々に焦点を当てた包括的な表現であると言えます。
everyという言葉の使い方
everyは、「一人ひとり」や「一つ一つ」に注目しながら「すべて」と言いたいときに使われます。
対象が確認可能かつ数えられる名詞である場合に使用されます。
例:
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Every student handed in their assignment.(すべての学生が課題を提出した)
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I read every book on that shelf.(その棚のすべての本を読んだ)
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Good morning everyone.(皆さんおはようございます)
allとeveryの違いとは
allとeveryはいずれも「すべて」を意味しますが、使い方やニュアンスには明確な違いがあります。
ここではその主な違いを詳しく見ていきましょう。
1. 数えられるかどうか
allは、数えられる名詞(複数形)にも、数えられない名詞(不可算名詞)にも使用可能です。
例:all books, all water
一方で、everyは数えられる名詞にしか使えず、しかもその名詞は単数形でなければなりません。
例:every book, every student
2. 対象の捉え方
allは、集団や物事の全体をまとめて一括で捉えたいときに使います。
つまり、ある集合を一つの塊として見るイメージです。
everyは、個々の要素を一つ一つ見たうえで「全部」と言っている点が異なります。
集合を構成する単位に着目しているため、より詳細で正確なニュアンスを伝えたいときに適しています。
3. 確認可能性の違い
allは、その場に存在するかどうかにかかわらず、全体として包括的に扱います。
場合によっては、見えないものや確認できないものを含めることもあります。
それに対して、everyは「確認できる対象」を前提とし、そのすべてを意味します。
例えば、「every human」と言った場合、目に見えて把握できる人たち全員を指します。
4. 文法上の制約
allは、名詞が複数形でも不可算名詞でも使えますが、everyは必ず単数名詞と組み合わせなければならないという文法的な制限があります。
例文で比較:
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All humans deserve respect.(すべての人類は尊敬されるべき)
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Every human has a different personality.(一人一人の人間はそれぞれ違う個性を持っている)
このように、allは全体を示す包括的表現、everyは個別の集合を意識した全体表現と覚えると分かりやすいでしょう。
まとめ
allとeveryはいずれも「すべて」「全部」と訳される英単語ですが、使い方やニュアンスには違いがあります。
allは全体をまとめて捉える際に使われ、数えられるもの・数えられないものの両方に対応できます。
一方、everyは個々の対象を一つずつ確認し、それらすべてを指す場合に使われます。
単数形の名詞にしか使えない点もポイントです。この違いを理解することで、より自然で正確な英語表現ができるようになります。
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