英語には「憧れる」や「尊敬する」といった意味を持つ似た単語が多く存在しますが、その中でもよく混同されがちなのがadoreとadmireです。
どちらも人や物事に対する好意や称賛を表す言葉ですが、そのニュアンスや使われるシーンには明確な違いがあります。
本記事では、adoreとadmireの違いを丁寧に解説し、それぞれの正しい意味と使い方を例文付きでご紹介します。英語表現を一段と深めたい方におすすめの内容です。
adoreとは
adoreは動詞としてのみ使われ、「深く敬愛する」「熱烈に憧れる」「崇拝する」といった強い感情を含んだ表現です。
この単語は単なる「好き」や「尊敬」といった軽い感情ではなく、より熱意や愛情がこもった意味合いを持ちます。
例えば、両親や神、アイドル的な存在など、自分にとって特別な存在に対して使われることが多く、感情の強さが際立つのが特徴です。
また、「とても好む」「大好きである」といった意味でも用いられますが、この場合でも単なる「like」よりも感情が深いニュアンスとなります。
語源的にも、ラテン語の「崇める(adorare)」に由来しており、崇高な愛や信仰にも近い感情を含んでいます。
そのため、文脈によっては「宗教的な崇拝」や「盲目的な愛」としても使用されます。
adoreという言葉の使い方
adoreは、人や神、アイドル、動物などに対する深い愛情や崇拝の気持ちを表すときに使われます。
親しい家族、敬愛する人物、神聖な存在などに対して用いるのが一般的で、カジュアルな「like」よりもはるかに強い感情を示します。
例:adoreの使い方
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I adore my parents.
(私は両親を敬愛しています) -
He adores God.
(彼は神を崇拝しています) -
She adores the actor who died young.
(彼女は若くして亡くなった俳優を深く敬愛しています)
admireとは
admireも動詞として使用され、「尊敬する」「称賛する」「素晴らしいと思う」といった意味を持つ単語です。
主に人の人格や行動、成果に対して敬意や賛辞の気持ちを表す時に使われます。
また、景色や芸術作品などに対して「美しい」「素晴らしい」と感じたときにもadmireを用いることができます。このように、人だけでなくモノに対しても使用できるのが特徴です。
感情の程度としてはadoreほど強くはなく、より理性的な尊敬や感嘆の気持ちを含んだ語であり、ビジネスやフォーマルな場面でも使いやすい単語となっています。
admireという言葉の使い方
admireは、誰かの努力や行動、あるいはその人の人柄などに対して「感心する」「尊敬する」場合に使われます。また、風景やアートに対する「感嘆」や「美しさの称賛」といった意味でも用いられるため、汎用性が高いのが魅力です。
例:admireの使い方
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I admire Rikako Ikee.
(私は池江璃花子選手に憧れています) -
We admire him because he is very polite.
(私たちは彼の礼儀正しさに感心しています) -
They admired her achievement.
(彼らは彼女の業績を称賛しました)
adoreとadmireの違いとは
adoreとadmireの違いは、憧れや尊敬の「感情の強さ」と「対象の種類」にあります。
まず、adoreは非常に感情が強く、深い愛情や崇拝の気持ちを含む言葉です。
神や親、恋人、アイドルなど、心の底から慕っている対象に対して使われます。
そのため、adoreは感情的・情熱的なニュアンスを強く含んでいます。
恋愛感情や家族愛、信仰心など、感情が強く動く場面で使用されるのが一般的です。
一方で、admireは、冷静な尊敬や称賛の意味合いが強く、相手の能力や実績、人格などに対して「すごいな」と思う気持ちを表現します。
憧れはありますが、そこまで深い愛情や感情の高ぶりは含まれていないことが多く、理性的な敬意が中心です。
また、admireは人だけでなく、風景やアート作品など無生物に対しても使うことができますが、adoreは基本的に人や動物など、感情を持った存在に使うのが一般的です。
つまり、
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adore:感情が深く、愛や崇拝を含む。非常に強い憧れ。
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admire:感情はやや控えめで、主に尊敬や称賛を表す。冷静な憧れ。
このように、それぞれの言葉が持つニュアンスを理解し、場面に応じて正しく使い分けることで、より自然で的確な英語表現が可能になります。
まとめ
adoreとadmireの違いは、感情の深さと対象の性質にあります。
adoreは深い愛情や崇拝を込めた強い感情を表し、特別な存在に対して使われます。
一方、admireは尊敬や称賛を冷静に表現する言葉で、幅広い場面で使うことができます。
どちらも「憧れる」気持ちを表す便利な単語ですが、使い分けることで英語の表現力がぐっと高まります。
英語学習の際には、ぜひこの違いを意識してみてください。
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