acquireとobtainの違い

英語で「手に入れる」と言いたいときに使われる単語のひとつにacquireobtainがあります。

どちらも似たような意味を持っているように見えますが、実はニュアンスや使い方に明確な違いがあります。

この記事では、それぞれの意味や用法、使い方の例文を紹介しながら、acquireとobtainの違いについてわかりやすく解説します。

英語表現をより自然に、そして正確に使えるようになるためのヒントをお届けします。

acquireとは

acquireは「取得する」「習得する」「得る」といった意味を持つ動詞で、手に入れた対象に至る方法や過程は問わず、「結果として所有するようになる」というニュアンスが含まれます。

主に権利や財産、技術、知識、地位、名誉など、形あるものから抽象的なものまで幅広く用いられる表現です。

例えば、土地を購入して所有する場合や、長年の努力で語学力を身につけるような場面で使用されます。

acquireはその対象に到達したという事実に重きが置かれており、どうやってそれを手に入れたかは重要視されません。

また、軍事用語では「目標を捕捉する」という意味でも使われ、レーダーによって標的を捉えた状況などにも用いられます。

このように、acquireは様々な文脈で使える柔軟性を持つ語です。

acquireという言葉の使い方

acquireは、知識やスキル、財産、地位などを手に入れるときに使われ、特にフォーマルな文脈でよく使われる語です。

文法的には他動詞として、目的語を直接取る構造で使用されます。

例:

  1. She acquired German language skills while studying abroad.(彼女は留学中にドイツ語を習得した)

  2. He acquired a large piece of land in the countryside.(彼は田舎に広い土地を取得した)

  3. The company acquired a great reputation in the industry.(その会社は業界で高い評判を得た)

意味違い辞典

obtainとは

obtainは「努力して手に入れる」「求めて得る」といった意味の動詞で、何かを得るために明確な行動や働きかけがあったことを含意します。

物や情報、資格など、努力や申請、依頼によって得られる対象に対して使われるのが特徴です。

たとえば、契約書を申請して入手したり、困難を乗り越えて望む結果を手に入れる場合などに適しています。

また、もう一つの意味として「規則や習慣が広く行き渡っている」「一般的になっている」という使い方もあり、社会的な慣習や風習が自然に広まっている様子を表すこともあります。

obtainは、単に「手に入った」というよりも、何らかのプロセスや努力があった結果得られた、という点でフォーマルながらも具体的な表現力を持つ語です。

obtainという言葉の使い方

obtainは、手に入れるために努力したり、申請・依頼を行った結果として入手するものに対して使います。

また、「現在でも広く見られる」といった意味で、習慣や行動が一般化していることを表す場面にも適しています。

例:

  1. She obtained a visa after submitting all required documents.(彼女は必要書類を提出してビザを取得した)

  2. He worked hard to obtain enough money to buy a house.(彼は家を買うために十分な資金を得るために努力した)

  3. The custom still obtains in rural areas.(その習慣は今でも地方で広く行われている)

acquireobtainの違いとは

acquireobtainは、いずれも「手に入れる」という意味を持ちますが、その背後にあるニュアンスや文脈が異なります。

acquireは「結果として得る」という意味合いが強く、どういった手段で得たかに焦点は当たりません。

対象は物理的なものだけでなく、言語スキルや名誉、知識、社会的地位など抽象的なものにも広く使われます。

また、acquireには努力の有無は含まれておらず、比較的中立的な表現です。

一方で、obtainは「手に入れるために何らかの行動を起こした」というニュアンスが強く含まれています。

つまり、obtainは「得るために努力した・申請した・求めた」といった意味合いを伴っているのです。

そのため、契約書類や許可証、報酬、地位など、具体的な努力を伴う対象に使われやすい傾向があります。

また、obtainは古い意味で「慣習や行動が一般的である」という意味でも使用され、文脈によっては「現在も通用する・根付いている」というニュアンスを持ちますが、acquireにはそのような意味はありません。

両者の使い分けのポイントは、手に入れる過程に焦点を置くかどうかです。

方法を問わず「所有した」「身につけた」という意味であればacquireを、努力や申請のプロセスを強調したいときにはobtainを選ぶのが適切です。

まとめ

acquireobtainはいずれも「手に入れる」という意味を持つ英単語ですが、そのニュアンスと使い方には明確な違いがあります。

acquireは取得の過程を問わず結果を重視し、スキルや名声など幅広い対象に使われます。

一方、obtainは努力や働きかけによって手に入れることを表すため、プロセスに焦点が当たります。

正しく使い分けることで、英語の表現力が一段と深まりますので、ぜひ意識してみてください。

さらに参考してください:

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