英語学習者が混乱しやすい単語のひとつに、achieveとreachがあります。
どちらも「目標を達成する」という意味で使われるため、同じように見えますが、実はニュアンスや使い方に明確な違いがあります。
本記事では、これら2つの英単語について、意味・用法・具体例を通じてわかりやすく解説します。
この記事を読めば、場面に応じた正しい使い分けができるようになります。
achieveとは
achieveは「達成する」「成し遂げる」という意味を持つ動詞で、特に努力や困難を乗り越えて到達した成果を表す際に使われます。
この単語には、単なる結果だけでなく、そこに至るまでの過程や苦労、努力が暗に含まれているのが特徴です。
類義語にaccomplishがありますが、achieveの方がややソフトで、日常会話でも広く使われています。
単に目標に到達したというよりも、長年の努力が実を結んだ、ついに夢を実現した、といった「やっと叶えた」印象を与える言葉です。
たとえば、大学受験や難関資格の合格、長期間取り組んできたプロジェクトの成功など、簡単には成し得ないゴールに到達したときにふさわしい単語です。
achieveという言葉の使い方
achieveは、主に高い目標や困難な課題を努力によって達成したときに使います。
簡単に達成できることに対してはあまり用いられず、「easy to achieve(簡単に達成できる)」という表現はあまり一般的ではありません。
例:
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Finally he achieved his aim.(とうとう彼は目標を達成した)
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Her goal is difficult to achieve.(彼女の目標は達成が難しい)
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They achieved great success after years of hard work.(彼らは長年の努力の末に大成功を収めた)
reachとは
reachは「届く」「到達する」が基本的な意味で、対象や目標に向かって進み、それに手が届いた状態を表します。文脈によっては「到着する」「着く」「達する」といった訳にもなります。
たとえば、「目的地に着く」「結論に達する」「売上が目標額に到達する」など、何かに物理的または抽象的に届く場面で使われます。
また、arriveとの違いもよく問われますが、arriveは通常、前置詞(at, inなど)を伴うのに対して、reachは直接目的語を取ることができるという文法上の違いがあります。
reachという言葉の使い方
reachは、物理的・比喩的な「到達」を意味し、必ずしも努力の有無を示しません。
対象に対して手が届いた、あるいは基準やラインを超えた、という事実に焦点が当たっています。
また、「easy to reach(楽に届く)」という表現も自然に使えます。
例:
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We reached the conclusion.(私たちは結論に達した)
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I reached my goal.(私は目標に到達した)
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Sales have reached 1 million dollars.(売上は100万ドルに達した)
achieveとreachの違いとは
achieveとreachはどちらも「目標を達成する」という文脈で使われますが、最大の違いは「過程を重視しているかどうか」にあります。
achieveは、その目標を成し遂げるまでに乗り越えてきた努力や苦労が含まれており、「頑張って勝ち取った」という達成感を相手に伝えることができます。
この単語を使うだけで、「この人は努力してここまで来たんだな」と自然に伝わる力があります。
一方で、reachは、単に目標や目的に到達したという事実を示す言葉です。そこまでの過程が簡単だったのか、困難だったのかといった背景は含まれません。
例えば、短時間で簡単に達成できたような目標であっても、reachは使うことができます。
また、文法的にも違いがあります。
achieveは目的語として抽象的なゴール(goal, success, ambitionなど)を取るのが一般的ですが、reachは場所、段階、目標など幅広い対象に使うことが可能で、より汎用的な単語です。
使い分けのコツは、「その成果にどれだけの努力が含まれていたか」を意識することです。
もし苦労して達成したことを伝えたいならachieve、事実として到達したことを述べたいならreachが適切です。
まとめ
achieveとreachは、どちらも「目標に到達する」ことを意味する動詞ですが、ニュアンスと用途には大きな違いがあります。
achieveは努力や苦労を経てやっと達成できたことを強調したいときに使い、reachは単に「届いた」という事実を示したいときに使われます。
この違いを理解することで、英語表現に深みと説得力を持たせることができます。
使う場面に応じて、正しく使い分けられるように意識していきましょう。
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