英語で「庭」を意味する単語としてよく登場するのがyardとgardenです。
どちらも似たように見える言葉ですが、実は使い方や意味に明確な違いがあります。
この記事では、それぞれの言葉の意味や使い方を詳しく解説し、yardとgardenの違いについて分かりやすく説明します。
英語学習者や海外で生活する方にとって役立つ知識をお届けします。
yardとは
yardは、家や施設の敷地内にある「囲まれた空間」を意味する言葉で、大きく3つの意味があります。
1つ目は「中庭」や「囲い地」です。
これは建物に囲まれて外部からは見えにくい庭を指し、プライベートな空間としての庭に使われます。
日本では、家の裏や中央にある庭が該当することが多く、外からは見えない構造が特徴です。
2つ目は「仕事場」や「作業場」などの土地を意味します。
特に何らかの目的で囲われている場所で使われることが多く、例えば鶏を飼うための養鶏場や木材置き場などがそれに当たります。
3つ目は「裏庭」。一般的に芝生がある庭で、家の裏側に位置するスペースです。
アメリカの住宅によく見られるスタイルで、リラックススペースとして活用されることが多い場所です。
共通しているのは、yardが「囲まれた空間」であるという点です。必ずしも植物が植えられているわけではなく、スペースとしての性質に重きが置かれます。
yardという言葉の使い方
yardは「囲まれた空間」という概念に基づいて使われます。
中庭、作業場、裏庭など、その用途や場所によって表現が変わります。
たとえば、裏庭のことを特に強調したい場合はback yardと呼びます。
また、用途が明確な作業場などには前に名詞をつけて表現することが多く、例えば**chicken yard(養鶏場)**のように使われます。
例:
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The kids are playing in the back yard.(子どもたちが裏庭で遊んでいる)
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We store wood in the lumber yard.(木材は材木置き場に保管しています)
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The house has a beautiful inner yard.(その家には美しい中庭があります)
gardenとは
gardenも「庭」という意味を持ちますが、yardとは異なり、主に植物が植えられているスペースを指します。
こちらも3つの主要な意味があります。
1つ目は、家庭の敷地内にある庭。
芝生や花、野菜などが植えられているスペースを指し、家の表側にも裏側にも存在します。
gardenは場所に関係なく「植栽された庭」という意味合いが強いです。
2つ目は「庭園」や「植物園」のような公共の施設を指す場合です。
これは個人の家にある庭とは異なり、多くの人が訪れる観賞用の場所を意味します。
3つ目は「地名」としての使い方です。たとえば「Sussex Gardens」のように、場所の名前として使われることもあります。
gardenは、単にスペースとしての庭ではなく、「何かを育てる」「美しく整える」といった意図が込められた庭を表すのが特徴です。
gardenという言葉の使い方
gardenは、家庭の庭から公共の庭園、さらには植物を育てる農園のような場所まで幅広く使われます。
用途や場所によって表現も細かく変化します。
家の前にある庭はfront garden、裏側にある庭はback gardenと呼ばれます。
また、野菜やハーブなどを育てる庭はvegetable gardenやherb gardenなど、育てているものの名前をつけて表現します。
例:
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She spends every morning in her flower garden.(彼女は毎朝、花の庭で過ごしています)
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The hotel has a large public garden.(そのホテルには広い公共の庭園があります)
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I grow tomatoes in my vegetable garden.(自分の菜園でトマトを育てています)
yardとgardenの違いとは
yardとgardenの違いは、その庭の「目的」と「構造」にあります。
まず、yardは「囲まれた空間」としての意味合いが強く、植物があるかどうかは重要ではありません。
中庭や裏庭、作業場といった物理的スペースを指し、視覚的にはあまり装飾的でないことも多いです。
一方、gardenは「育てる」「飾る」といった意味が含まれており、芝生や花、野菜が植えられていることが前提になります。
美しさや整備された印象を伴うのが特徴です。
つまり、
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yard=囲まれた空間、作業場、中庭、裏庭などの実用的・物理的スペース
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garden=花や植物を育てるための整備された庭、観賞用の庭園
という違いがあります。
また、国や地域によっても使われ方に違いがあります。
アメリカ英語では、裏庭を指す言葉としてyardがよく使われますが、イギリス英語ではgardenが一般的に使われるという傾向もあります。
用途や見た目、文化による違いを理解して使い分けることが、自然な英語表現につながります。
まとめ
yardとgardenの違いは、庭の形や用途、構造によって使い分けられる点にあります。
yardは「囲まれた空間」や「作業スペース」としての意味が強く、植物の有無は関係ありません。
一方、gardenは「植物を育てる」「整備された庭」を指し、装飾性や育成が前提になります。
英語で庭を表現する際には、そのスペースの目的や外観を意識して、適切な単語を選びましょう。
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