英語で「大学の先生」や「講師」を表すとき、lecturer と professor という単語がよく使われます。
しかし、この2つは単なる言い換えではなく、指す役割や立場に明確な違いがあります。
lecturer は主に非常勤講師や講演者を指し、professor は大学教授や技芸・スポーツの師匠など、より高い地位や専門性を持つ人物を表します。
この記事では、両者の意味や使い方、そして混同しやすい違いを分かりやすく解説します。
英語学習や留学、海外とのコミュニケーションで正しく使い分けられるよう、具体例も交えて説明します。
lecturerとは
lecturer には主に3つの意味があります。
1つめは「講演者」「講師」という意味です。
これは特定の専門分野について、人々の前で話をする人を指します。
たとえば、高齢者問題を専門に研究している人が高齢者の生活について語る場合や、老化現象の研究者がアンチエイジングについて講演する場合、その話し手が lecturer です。
テーマは話し手の専門知識に基づくことが多く、聴衆に情報や知識を伝える役割を担います。
2つめの意味は「大学の講師」です。
特にイギリスやオーストラリアなどでは、lecturer は大学の非常勤講師を指すことが多いです。
大学に常勤している教授とは異なり、特定の講義やコースのみを担当することが一般的です。
3つめは「英国国教会の説教師」です。
礼拝や伝道集会で人々に教えや説教を行う人を指します。
この役割は必ずしも資格を必要とするものではなく、牧師や伝道師が務める場合もあれば、一般信徒が説教を担当する場合もあります。
lecturerという言葉の使い方
lecturer は、口頭で知識や教えを伝える人全般を指す場合に使われます。
大学の非常勤講師や専門分野の講演者、宗教的な説教師など、教える対象や場面は幅広いです。
数えられる名詞であり、「a lecturer」「two lecturers」のように使います。
例:
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She was invited as a guest lecturer at the conference.(彼女はその会議でゲスト講師として招かれた)
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He works as a part-time lecturer at the university.(彼は大学で非常勤講師として働いている)
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The church appointed a new lecturer for Sunday sermons.(教会は日曜礼拝の新しい説教師を任命した)
professorとは
professor にも3つの主な意味があります。
1つめは「大学教授」です。
教授は専門分野を学生に教えるだけでなく、研究を行い、その成果を論文としてまとめ、学会などで発表します。
アメリカでは職位の序列があり、下位から順に assistant professor(助教授)、associate professor(准教授)、professor(教授)となります。
2つめは「技芸の師匠」や「スポーツの教師」です。
これは芸術やスポーツなどの特定分野を専門的に指導する人を指します。
たとえば、ピアノの教授や空手の師範なども professor と呼ばれることがあります。
3つめは「信念の告白者」です。
キリスト教において信仰を公に告白する人を意味し、宗教的な場面で使われます。
professorという言葉の使い方
professor は、専門的な教育や指導を行う人に対して使われます。
特に大学の常勤教授を指す場合が多いですが、芸術やスポーツの分野でも使用されます。
こちらも数えられる名詞で、「a professor」「several professors」のように使います。
例:
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My father is a professor of mathematics at a prestigious university.(私の父は有名大学の数学教授です)
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The professor taught me advanced techniques in violin playing.(教授は私にバイオリンの高度な技法を教えてくれた)
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She became a respected professor of theology.(彼女は神学の尊敬される教授となった)
lecturerとprofessorの違いとは
lecturer と professor はどちらも「教える人」を意味しますが、その立場や役割に違いがあります。
まず、大学での役職としては、lecturer は非常勤講師を指すことが多く、特定の授業や講義のみを担当します。
一方、professor は大学に常勤する教授であり、教育だけでなく研究活動や学会発表など、学術的な責務も担います。
さらに、意味の広がりも異なります。
lecturer は講演者や説教師など「口頭で知識を伝える人」全般を指すことができますが、professor は技芸やスポーツの師匠、宗教的な告白者など、より専門性や地位の高さを伴うケースで使われます。
つまり、両者の違いは「雇用形態や地位」と「専門性の範囲」にあります。
大学であれば、非常勤講師=lecturer、常勤教授=professor と覚えると分かりやすいでしょう。
ただし、国や地域によって使い分けが異なる場合もあるため、文脈をよく確認することが重要です。
まとめ
lecturer は主に大学の非常勤講師や講演者、説教師を指し、professor は大学教授や技芸・スポーツの師匠、宗教的告白者を指します。
両者とも「教える人」という点では共通していますが、地位や役割、専門性に違いがあります。
英語を使う際は、この違いを理解して適切に使い分けることで、より正確で自然な表現が可能になります。
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