英語で「入ること」「入口」を表す単語には、entranceとentryがあります。
一見似たような意味に思えますが、それぞれには使われる場面やニュアンスに違いがあります。
例えば、式場への入場、会社への入社、建物の入り口など、文脈によって適切な単語は異なります。
本記事では、entranceとentryの意味や使い方を具体的に解説し、それぞれの違いについても分かりやすくまとめました。
英語学習者だけでなく、正確な英語表現を求めるビジネスパーソンにも役立つ内容です。
entranceとは
entranceには大きく分けて3つの意味があります。
1つ目は「入り口」や「玄関」としての意味です。
建物の正面の入り口や、施設への主要な出入り口を指す言葉で、日本でもマンションやビルの玄関をentranceと表記していることがあります。
2つ目は「入ること」「入場」という意味です。
例えば、結婚式で新郎新婦が入場してくる場面や、イベントで観客が入ってくるシーンなどが該当します。
また、競技場や劇場への入場もこの語で表されます。
3つ目は、「入学」「入社」「参入」といった、特定の組織や分野に入ることを意味します。
この用法では、単なる物理的な出入りではなく、社会的・経済的な「参加」や「加入」を含んだ意味合いになります。
このように、entranceは「物理的な入り口」だけでなく、「重要な場に入ること」や「許可を得て参加すること」といった幅広い意味を持つのが特徴です。
entranceという言葉の使い方
entranceは、物理的な建物の入り口や式典・イベントへの「入場」を表現するときに使われます。
また、社会的な組織や業界への「参加」や「参入」の意味でも用いられます。
基本的にはフォーマルな文脈で使われることが多い単語です。
例:entranceの使い方の例
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The entrance to the museum is on the left.
(博物館の入り口は左側です) -
The bride made a grand entrance into the hall.
(花嫁はホールに華やかに入場した) -
His entrance into the tech industry was a surprise.
(彼のIT業界への参入は驚きだった)
entryとは
entryも「入ること」を意味しますが、より多義的で、主に以下の4つの意味があります。
1つ目は、建物や土地などへの「入場」「進入」です。
この点ではentranceと共通していますが、やや広範囲な対象に使われる傾向があります。
2つ目は、「加入」や「参加」です。
クラブや団体に加入することや、チーム・組織への参加を指します。
3つ目は、「競技や大会への参加」です。
大会に出場するための申し込み、いわゆるエントリー(entry)はここに含まれます。
申請書やエントリーシートなど、公式に記入して提出する書類もentryに含まれます。
4つ目は、「記載」「記帳」の意味です。
日記や会計帳簿、データベースなどへの記録・登録作業をentryと呼びます。
この点でentranceとは異なり、より情報管理的な意味合いを持ちます。
つまり、entryは物理的な入場だけでなく、情報の入力や手続き上の「登録」も含むため、使い方の幅が非常に広い単語です。
entryという言葉の使い方
entryは、建物への進入や大会へのエントリーなど、個人の参加や加入、登録といったシーンで使われます。
また、日記やデータの記録といった「書き込む」という意味もあり、書類上の手続きとも関連します。
カジュアルからビジネスまで幅広く使用される語です。
例:entryの使い方の例
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She was denied entry to the concert.
(彼女はコンサートへの入場を拒否された) -
Please complete your entry form by Friday.
(金曜日までにエントリーフォームを記入してください) -
I made an entry in my travel journal.
(旅行日記に記録をつけた)
entranceとentryの違いとは
entranceとentryはどちらも「入ること」や「入り口」を意味しますが、用法とニュアンスにおいていくつかの明確な違いがあります。
まず、entranceは比較的フォーマルで、「物理的な入口」や「公式な入場・参入」を表す際によく使われます。
例えば、建物の正面玄関、新郎新婦の入場、企業への新規参入など、やや特別な意味合いを伴う場面で使われることが多いです。
一方、entryはより広範囲で汎用的な単語です。
「入ること」に加えて、「加入」「参加」「記載」など、実際の行動だけでなく、文書やデータへの入力などの抽象的な「入る」もカバーしています。
日記への記載、会計帳簿への記録、フォームへの入力など、物理的な移動を伴わない場面にも使用されます。
また、entryはスポーツやコンテストなどの「エントリー」という場面でも頻繁に使われます。
申し込み用紙や登録手続きも含めた「参加」のニュアンスを持つため、書類上の処理を伴う場面でも使いやすい語です。
まとめると、entranceは「建物やイベントなどの入り口、入場」といった目に見える場面に強く、entryは「参加、登録、記載」といったより抽象的・手続き的な要素を含むという違いがあります。
使用する場面や対象によって、適切な単語を選ぶことが求められます。
まとめ
entranceとentryはどちらも「入る」や「入り口」を意味しますが、使われる文脈によって明確な違いがあります。entranceは物理的な入り口や入場、参入などを表すフォーマルな単語です。
一方、entryは参加や登録、記録といった抽象的・書類的な意味を含む、より汎用的な表現です。
シーンに応じてこれらの言葉を使い分けることで、正確で自然な英語表現が可能になります。
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