英語で「医者」を意味する言葉には、doctorとsurgeonという2つがあります。
どちらも医療に携わる専門職ですが、実はその役割や専門性に大きな違いがあります。
この記事では、doctorとsurgeonの違いをわかりやすく整理しながら、それぞれの意味や使い方について詳しく解説します。
英語学習中の方や医療関係の翻訳を行う方にとっても、必ず役立つ知識となるでしょう。
Doctorとは
doctorは、一般的に「医者」や「博士号を持つ人」を指す英単語です。
特に医療現場では、doctorといえば病気の診断や治療を行う人を意味します。
内科医や皮膚科医、小児科医、歯科医など、さまざまな専門分野の医師を総称して使える言葉です。
米国では、doctorというと、内科医や小児科医、外科医、獣医師など、幅広い医療従事者を指すことが一般的です。ただし、この単語だけでは、どの専門分野に属しているかまでは分かりません。
また、doctorは名詞として「博士号を持つ人」の意味もあります。
たとえば、Ph.D.やM.D.などの学位を取得した人に対して使われ、名前の前に「Dr.」を付ける形で表記されます。
さらに、動詞としては「治療する」「手当てをする」といった意味でも使われます。
Doctorという言葉の使い方
doctorは、医師や博士号を持つ人物に対して使用され、医師への呼びかけにも適しています。
どの診療科の医師かに関係なく広く使えるのが特徴で、文脈によって内科医、小児科医、外科医などを指すことが可能です。
例:Doctorの使い方の例を3つ紹介
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I have an appointment with the doctor tomorrow.
→ 明日、医者の予約があります。 -
Doctor Smith specializes in cardiology.
→ スミス医師は心臓病専門です。 -
She earned a doctor of philosophy degree.
→ 彼女は哲学の博士号を取得しました。
Surgeonとは
surgeonは、外科医を中心とする専門医を意味する言葉です。
主に手術によって患者を治療する医師であり、内科的な投薬ではなく、外科的処置を行うことが特徴です。
手術の対象は、内臓、皮膚、骨、脳、目など、多岐にわたります。
また、surgeonには「軍医」や「船医」といった、特定の環境で勤務する外科医の意味もあります。
軍医は軍隊に所属する医師、船医は船舶に乗務して乗員や乗客の医療を担当する医師を指します。
このように、surgeonは「医師」というよりも「外科的処置を行う専門家」という点で、より限定的な意味を持っています。
単なる診察や薬の処方を行う内科医などは含まれません。
Surgeonという言葉の使い方
surgeonは、手術を行う医師に対して使用されます。
また、軍隊や船舶といった特殊な現場で勤務する医師にも使われます。
呼びかけとしてはあまり一般的ではなく、肩書きや職業を表す際に使われるのが一般的です。
例:Surgeonの使い方の例を3つ紹介
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The surgeon performed a complex heart operation.
→ その外科医は複雑な心臓手術を行いました。 -
He is a naval surgeon aboard the aircraft carrier.
→ 彼は空母に乗船している海軍の船医です。 -
The surgeon specializes in orthopedic surgery.
→ その外科医は整形外科を専門としています。
DoctorとSurgeonの違いとは
doctorとsurgeonの違いは、「医者全般を指すのか」「外科的手術を専門とするのか」にあります。
doctorは、内科・外科・小児科・眼科・皮膚科など、あらゆる診療科の医師に使える包括的な呼称です。
病気の診察、薬の処方、カウンセリングなどを行う医師すべてが対象です。
また、「博士号を持つ人」や「治療する人」としての意味も持ち、使い方は非常に幅広いのが特徴です。
一方、surgeonは、手術を主な治療手段とする外科医を限定的に指す言葉です。
診断や内服薬の処方のみを行う医師には使われません。
手術によって病気や怪我を治すことを職務とする医師が対象で、軍医や船医といった特殊な分野の外科医も含まれます。
また、doctorは医師への呼びかけとしても使われるのに対し、surgeonはそのような使い方はされません。
たとえば診察室で「ドクター!」と声をかけることは一般的ですが、「サージャン!」とは言いません。
このように、doctorはより広い意味を持つ言葉で、surgeonはその中の特定の専門領域、つまり手術を行う医師に限定された表現です。
英語圏では医師の専門分野を正確に区別する必要があるため、文脈に応じて正しい言葉を選ぶことが重要です。
まとめ
doctorとsurgeonの違いは、医師全般を指すのか、外科的な手術を専門とする医師を指すのかにあります。
doctorは医者全般を指し、診察や薬の処方を行う医師も含まれます。
一方で、surgeonは手術によって治療を行う専門医に限定される言葉です。
どちらも医療に携わる重要な職業ですが、その意味や使い方は明確に異なります。
英語で正確に医師の種類を表現したいときは、文脈に応じてこれらの言葉を正しく使い分けましょう。
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