英語を学習していると、意味が似ていて使い分けが難しい単語によく出会います。
convinceとpersuadeもその一つ。どちらも「説得する」や「納得させる」といった意味で使われる言葉ですが、実際にはその使い方やニュアンスに微妙な違いがあります。
本記事では、convinceとpersuadeの違いをわかりやすく解説し、それぞれの意味・使い方・例文を紹介します。
英語の理解をより深めたい方におすすめの内容です。
convinceとは
convinceは「確信させる」「納得させる」という意味の動詞で、相手の考えや信念を変えて、自分の意見や主張が正しいと信じさせる場面で使われます。
語源的には、ラテン語の**con(完全に)とvincere(征服する)**が組み合わさってできた言葉で、文字通り「完全に納得させる・征服する」という強い意味合いが込められています。
したがって、convinceは精神的・理論的なアプローチで相手の心や考えを動かし、自分の意見に従わせる力を持っています。
この単語は、感情よりも論理や事実に基づいて使われる傾向があり、例えば「証拠を示して相手を納得させる」ような場面に適しています。
convinceは他動詞で、通常は「convince+人+that(〜だと)」という形で使われます。
convinceという言葉の使い方
convinceは、相手に何かを「信じ込ませる」ような場面で使います。
感情ではなく論理や事実を通して、相手の信念を変えるような使い方が一般的です。議論や説明を通して、相手が「確かにそうだ」と納得するイメージです。
例:
-
I convinced him that I was right.(私は彼に自分が正しいことを納得させた)
-
The evidence convinced the jury.(その証拠は陪審員を納得させた)
-
She was convinced of his innocence.(彼女は彼の無実を確信していた)
persuadeとは
persuadeは「説得する」「促す」という意味の動詞で、相手に行動を起こさせたり、態度を変えさせることを目的とした表現です。
persuadeは、感情的なアプローチや報酬、お願い、説得力ある言葉などを用いて、相手の行動を変えたいときに使われます。
語源は、ラテン語の**per(徹底的に)とsuadere(忠告する・勧める)**に由来し、「徹底的に勧めて行動させる」という意味を持ちます。
そのため、persuadeは「~をするように説得する」場合に使うのが特徴です。
文法上は、「persuade+人+to+動詞の原形」の形が一般的で、納得よりも“行動を促すこと”に重点があります。
persuadeという言葉の使い方
persuadeは、相手に何かを「してもらいたい」「やってもらいたい」時に使われます。
お願いや提案、報酬などのインセンティブを使って、相手に行動を促す場面に最適です。
対話や交渉の場で頻繁に使われる言葉でもあります。
例:
-
I persuaded my son to clean his room.(息子に部屋を掃除するよう説得した)
-
She persuaded him to join the club.(彼女は彼をクラブに入るよう説得した)
-
We finally persuaded them to accept the offer.(私たちは最終的に彼らをその提案を受け入れるよう説得した)
convinceとpersuadeの違いとは
convinceとpersuadeの違いは、「信じさせること」と「行動させること」という目的の違いにあります。
convinceは「確信させる」「信じ込ませる」といった意味で、相手の考え方や信念を変えることが目的です。
たとえば、「自分の主張が正しい」と納得させたい時に使います。
行動を起こさせることは目的ではなく、あくまで“頭の中の理解”を変えることがメインです。
一方、persuadeは「説得して行動させる」ことを目的としています。
相手がその意見を信じるかどうかよりも、最終的にその通りに動いてくれるかどうかが重要なのです。
たとえば、プレゼントをあげる代わりに何かをしてもらう、というような交渉の場でも使われます。
具体的な違いをまとめると以下の通りです:
つまり、「彼を納得させる」はconvince him、「彼を説得してそれをさせる」はpersuade him to do itが自然な使い分けになります。
まとめ
convinceとpersuadeの違いは、「信じさせるか」「行動させるか」の目的の違いにあります。
convinceは相手の考え方や意見を納得させるための言葉で、理論的に説明したり、証拠を用いる場面で活躍します。一方のpersuadeは、相手の行動を変えたり、何かを実行してもらうために使われ、時には感情的なアプローチや報酬などを含むこともあります。
これらを正しく使い分けることで、より自然で説得力のある英語表現ができるようになります。
英語力を高めたい方は、ぜひ日常の英会話やビジネス英語で意識して使ってみてください。
さらに参考してください: