自習と独学の違い

「自習」と「独学」は、学び方の異なる二つの言葉です。これらの言葉には、それぞれに特有の意味と用法があります。

以下では、それぞれの違いについて詳しく掘り下げてみましょう。

 

自習とは

「自習」という用語の意味は、「一人で学ぶことや自分で勉強すること」になります。

「自習」という言葉には、「学校や予備校の授業を受けつつ、自分の時間で与えられた課題を勉強する」や「自分のタイミングで短期間で一人で勉強する」というニュアンスが含まれています。

 

「自習」の使い方

「自習」という言葉は、「タイミングを見つけて自分一人で勉強(学習)をすること」「学校にも通いながら、短時間の勉強を自分一人ですること」を意味して使うという使い方になります。

例えば、「放課後に教室に残って、数学の自習をしていました」「自習を毎日することで基礎学力を高められます」といった文章で使用することができます。

「自習」を使った例文

・『学習塾に設置されている自習室では、授業が終わった後に大勢の生徒たちが自習をしています』

・『自習をする習慣を身につけることで、授業の予習復習を自動的に行えます』

・『学校の授業だけで自習をしなければ、基礎学力が身につきにくいのです』

・『寝る前に英会話の自習をしていたら、何となく英語の日常会話の感覚が分かってきました』

・『水曜日と金曜日の放課後は友達と遊ぶのではなく、自習をすることに決めました』

「自習」の類語

「自習」の類語には、「独習・独学・自学・短期学習」などがあります。

「独習」とは「人に習わずに自分で学習すること」「独学」とは「自分一人である程度長期の勉強をすること」「自学」「自分自身で学ぶこと」「短期学習」「短い期間の学習」を意味しています。

そのことから、「自習」と類似の意味を持つ類語として、「独習・独学・自学・短期学習」が挙げられます。

「自習」の対義語

「自習」の対義語には、「学校の授業・先生の指導・レッスン・レクチャー」などがあります。

「自習」と反対の意味を持つ対義語として、「先生から指導を受けて教えてもらう授業」「自分一人で学ぶのではなく先生・指導者からの教えを受けるレッスン・レクチャー(講義)」といった言葉を挙げることができます。

 

独学とは

「独学」という用語の意味は、「特定の目標や計画を達成するために、ある程度の長期間にわたって一人で勉強や学問に取り組むこと」を指します。

「独学」とは、「一日だけのような短期間ではなく、一定の期間をかけて自分の目標を達成するために自己学習をすること」を意味する言葉です。

「独学」の使い方

「独学」の使い方は、「目的意識をもって、自分一人である程度長期にわたって勉強する場合」に使うという使い方になります。

例えば、「独学で英語を学んで、英検一級に合格できるほどのレベルになりました」といった文章で使用することができるのです。

「独学」を使った例文

・『独学で大学受験に挑戦しました』

・『基礎知識を学んでいれば、後は独学で実力を伸ばせます』

・『先生からの教えを受けない独学には限界もあります』

・『独学で医学をいくら学んでも医師にはなれません』

・『彼は独学とは思えないほどに、経済学に関する知見が豊富でした』

「独学」の類語

「独学」の類語には、「自習・独立独歩・自律学習・長期学習」などがあります。

「自習」とは「自分一人で短時間の勉強をすること」「独立独歩」とは「先生・権威につかずに独立意識をもって一人で進むこと」「自律学習」とは「自分を律して自発的に学ぶこと」「長期学習」「短期間ではなくある程度の期間をかけて一人で学ぶこと」を意味しています。

そのことから、「独学」と類似の意味を持つ類語として、「自習・独立独歩・自律学習・長期学習」が挙げられます。

「独学」の対義語

「独学」の対義語には、「先生につく・師匠につく・大学で学ぶ・講義を受ける・学位を取る」などがあります。

「独学」という言葉は、「先生(師匠)につかずに自分一人で学ぶこと」「大学などの教育機関で講義を受けずに一人で勉強すること」「学位を取得せずに自分のやり方で学問をすること」といった意味を持っています。

そのことから、「独学」と反対の意味を持つ対義語として、「先生につく・師匠につく・大学で学ぶ・講義を受ける・学位を取る」を挙げることができます。

 

「自習」と「独学」の違い

「自習」という言葉は、「学校の授業も受けながら、一人でいる時に与えられた課題・予習復習などを学習すること」「直接の指導を受けずに自分で勉強すること」を意味しています。

「自習」には、「学校に通っている・授業も受けている・特定のタイミングで補足的に自分で勉強する・自分一人で短期の勉強をする」といった意味のニュアンスがあります。

「自習」に対して「独学」の言葉は、「先生につかずに一人で学ぶこと」「特定の目的を達成するために、一人で長期にわたって勉強・学問などに取り組むこと」を意味している違いがあります。

「独学」には、「学校の授業は受けていない・先生についていない・自分一人の力で長期の勉強をする・一人で学問のレベルの学習をする」といった意味のニュアンスがある違いを指摘できます。

「自習」と「独学」の使い方の違い

「自習」「独学」の使い方の違いは、「自習」の言葉は「学校・予備校などの授業も受けていて、一人でいる時に自分の力で学習をする場合」に使いますが、「独学」のほうは「学校・予備校などの授業を受けずに、自分一人の力で目的を達成するための勉強・学問をする場合」に使うという違いがあります。

また「自習」「タイミングを見つけながら短期・短時間の勉強を一人でする」というニュアンスがありますが、「独学」のほうは「目的・計画を立てた上で長期間にわたる勉強を一人でする(その日だけの一人の勉強は含まない)」というニュアンスが強くなっている違いを指摘できます。

 

「自習」と「独学」の英語表記の違い

「自習」を英語で表記すると、以下のようになります。

“self-study”(自分一人で勉強すること・自習)

“free-study”(自由な学習や勉強・自習)

“seatwork”(教室などで自分一人で勉強すること・自習)

「自習」に対して「独学」を英語で表記すると、以下のようになります。

“study~for myself”(~を自分自身で勉強する・~を独学する)

“study~on my own”(~を自分自身で勉強する・~を独学する)

上記のように、「自習」の英語表記は“self-study”などで、「独学」の英語表記は“study~for myself”などであるという違いを指摘することができます。

 

まとめ

「自習」と「独学」は、学習の方法や目的において異なるニュアンスを持っています。

一方は学校や授業を補完する形で、他方は独自の目的や計画に基づいて一人で学びを進めることを指します。

この違いを理解することで、適切な文脈でこれらの言葉を使用できるようになります。

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