「配信」と「送信」の違い
「配信」には、2つの意味があります。
1つめは、通信社、新聞社、放送局などが、手に入れた情報を官庁やマスコミ機関などに送ること。
通信社が新聞社や放送局に、新聞社の本社が支社に、放送局の親局が地域局に、記事や番組などを送ることです。
もう一つの意味は、インターネットを利用して、動画・音楽・情報などを送ることです。
「送信」には、通信を送ることです。
特に電気信号を送ることをいいます。
どちらの言葉にも「送る」という意味が含まれており、この点では意味が同じです。
しかし、誰が送るのか、何を送るのかという点で意味が異なります。
「配信」には2つの意味がありますが、1つめの意味の場合は送るのは通信社・新聞社・放送局などです。
主に人々に情報を伝える立場のものになります。
そして、送っているものは、情報、記事、番組などです。
2つめの意味の場合は、送るのは個人や企業です。
送っているものは、動画・音楽・情報などです。
「送信」の場合は、誰が送るのかという意味は含まれていません。
送っているものは色・音・光・形・電波で、特に電気信号を送ることいいます。
「配信」と「送信」の使い方の違い
放送局や通信社などが、手に入れた情報・記事・番組などを官庁や放送局・通信社・新聞社などに送ることや、企業や個人がインターネットを利用して情報などを送ることについて「配信」を使用します。
信号を送ることについて「送信」を使用します。
インターネットは電気信号を使用しており、「送信」は特に電気信号を送ることをいうので、インターネットを通じて情報などを送ることは「送信」ともいえます。
「配信」と「送信」の英語表記の違い
「配信」は英語で“delivery”と表現をします。
「送信」は英語で“send”や“transmission”と表現をします。
「配信」の意味
「配信」には、2つの意味があります。
1つめは、通信社・新聞社・放送局などが、手に入れた情報を官庁やマスコミ機関などに送ること。
通信社が新聞社や放送局に、新聞社が本社から支社に、放送局が親局から地域局に、記事や番組を送ることです。
どのような手段で送るのかは、意味に含まれていません。
「配」という漢字には、くばる、わりあてるという意味があり、「信」という漢字には、たより、手紙という意味があります。
通信社などは、情報を配る存在だといえるでしょう。
日本には共同通信社という会社があります。
共同通信社は、国内や外国の情報を手に入れて、手に入れた情報を放送局や新聞社などに送っています。
そして、送られた情報はテレビなどで放送されるもの、新聞に掲載されるものなどを通じて、一般の人が知ることになります。
「配信」のもう一つの意味は、動画・音楽・情報などをインターネットを利用して送ることです。
誰が送るのかは限定しておらず、一般的には企業や個人が送ることをいいます。
この意味では、郵送などで送ることではなく、インターネットで送ることを指しています。
動画サイトを見ると、いろいろな動画があることがわかります。
これらの動画は、企業や個人がインターネットを使って送ったものです。
飲食店などのアプリに登録をしておくと、クーポンが送られてくることがあります。
これは、アプリに登録している人に対して、飲食店などがインターネットを通じて「配信」したということができます。
「配信」の使い方
通信社や新聞社などが情報などを送ること、企業や個人がインターネットを使って情報などを送ることなどについて、「配信」という言葉を使用します。
「配信」を使った例文
・『動画の配信がはじまった』
・『配信した動画を有料で見ることができます』
・『アニメの配信情報をお伝えします』
・『配信期間が変わる可能性があります』
・『配信されている動画を早く見なくちゃ』
「配信」の類語
「送信」が類語です。
「配信」の対義語
「受信」が対義語です。
郵便物・電報・電信・電波などを受け取ることという意味があります。
「送信」の意味
「送信」とは、信号を送ることです。
「送」という漢字には、おくるという意味があり、「信」という漢字には、しるし、あいずという意味があり、漢字の意味からも「送信」の意味がわかります。
「信号」とは、色・音・光・形・電波などを使って、ある地点とある地点で意志を伝達すること、またそれに使う符号のことをいいます。
「送信」は特に電気信号を送るという意味があります。
そのため、郵便物を送ることは「送信」とはいわないことが一般的です。
また、送信は送ることであり、受け取ることではありません。
パソコンやスマホなどのメールは、電気信号を用いたものです。
メールを誰かに向かって発信することは「送信」といいます。
「送信」は日常的に行われています。
スマホで撮影した画像を送る、メールを送るなどは、日常的に行われていることです。
「送信」の使い方
信号を送ることについて使用をします。
信号には、光・音・色などさまざまありますが、「送信」は特に電気信号を送ることをいいます。
郵便物は電気信号ではないため、郵便物を送ることには使わないことが一般的です。
また、直接会って口で伝える、紙に書いたものを手渡すなども「送信」ではありません。
「送信」をすると受け取る者がいます。
受け取る相手がおり、そこに向かって送ることについて使用されています。
「送信」を使った例文
・『当選したらメールを送信します』
・『メールをうまく送信することができなかった』
・『間違えて場所に送信しないように気を付ける』
・『一斉に送信する』
・『スマホではなく携帯電話に送信してください』
「送信」の類語
「発信」が類語です。
電信や電波を出すこと、情報などを知らせること、電報や郵便物などを送ることという意味があります。
「送信」の対義語
「受信」が対義語です。
まとめ
「配信」と「送信」は、どちらも「送る」という意味を持つ言葉ですが、使用される文脈や対象に違いがあります。「配信」は、主に通信社、新聞社、放送局などが情報を他のメディア機関に送ることや、インターネットを通じて動画や音楽などを送ることを指します。一方、「送信」は、特に電気信号を送ることを意味し、誰が送るのかを特定しません。したがって、メールや画像などのデジタルデータの送信にも使用されます。このように、「配信」と「送信」は、送り手や送る内容によって使い分けられます。英語では、「配信」は「delivery」、「送信」は「send」や「transmission」と表現されます。